そして、乾いたら、胸囲84cmにまで縮んで出来上がりました。
編み地のドロップ部のせいで、あまりにユルユルになるので、脇の下から数段編んだところで、裏編み(purl)を一段足しました。
そうして数段編んだところが下の写真です。
あまりに横に伸びているので、無理やり縦に引っ張ってみました。
編み方は下図のように編んでいきます。
10ヶ月ぶりの投稿となりました。3月から別の趣味の方が忙しくて、編み物に取り組む時間がありませんでした。10月になってやっとカーディガンを編み始めたのですが、プレーン編みで糸も細いので、胴を編んでいくだけの単調さに飽きてしまいました。
一度柔軟剤で洗って乾かした後が上の写真です。濡らすとベロベロに伸びたので、物干し竿などに掛けて乾かすと伸びたまま乾いてしまいそうでした。なので、網の上に水平に置いて小さく寄せて乾かしました。そのせいか伸びずに乾きました。
ここで寸法を測ります。
肩からの高さが15cm。袖周が27cm。後ろ身頃幅が48cmでした。自分用なので目標はそれぞれ、25cm、34cm、58cmとします。足りない分をゲージで割りもどして、必要な目数や段数を決めると下図のようになります。
図で水平の線になっている6目は、身頃では作り目、袖では拾い目にします。
結論としては、あと36段を身頃と袖を一緒に編んでいくわけですが、身頃には6段ごとに1目の、袖には最後の3段全てに1目の、増し目を入れます。
図の左側に書いた数値はこれから編む段を表していて、増し目を入れる段をマーク(○△)しておきます。編みながら数字を消していけば増し目を入れ忘れません。
上の写真は37段(表)を編んでいるところで、袖の目を別糸に休めて、針先に12目の作り目をしたところです。
このあとは後ろ身頃に編み繋ぎます。(下の写真)
寸法は自由に決めて下さい。私は下図のように設計しました。
これまで説明した方法では、襟ぐりのある例えばクルーネックのプルオーバーなどを、トップダウンのセットインスリーブで編もうとすると、まずは襟ぐりを作らないといけないので、襟の縁編みは最後に拾い目して編むことになります。
3年間を振り返り、ここで「トップダウン編み」について整理して見ます。
糸はユザワヤのカラフルシルキー、綿50%アクリル40%シルク10%、標準ゲージ18目26段/10cmです。6号輪針で編みました。
脇の下から40cm編んで普通に伏せ止めして、端糸を処理して完成です。10玉目の途中で完成したので、280g−710mということになります。ウールで編みましたが、これからの季節だと綿糸がいいと思います。鹿の子編みなのでやや分厚くなりますが、表面がデコボコしているので肌触りが良いです。
まずは、6号の輪針に、後ろ襟ぐりの分42目+4目で46目の作り目をします。+4目は、肩線の目を左右で1目づつ、前身頃の目を左右で1目づつ追加するためです。そして1段目から肩線の目の両側に増し目を入れながら、まずは肩線が8cmになるまで編んでいきます。8cmは16目ですから16段編んでいくことになります。下図に左肩線の周りの編み方を6段目まで示します。白丸は通常の目、黒丸は増し目です。前身頃の襟ぐりの増し目は図のように3段に1度端の目の内側に入れていきます。肩線の目の両側には、マーカーを入れておくとわかりやすいです。増し目は、表目の左側に増し目するときはKFB、裏目の左側に増し目するときはPFBにします。これが一番やりやすいからです。ただし肩線の目の左側に増し目をする時は、マーカーを一度外して入れ直さないといけません。
脇の下からは、やや長めに、140段(40cm)ストレートに編んで、縁編みをせずにそのまま伏せどめにしました。前たて部は、8段に1度増し目を入れて、左右前身頃の模様編み数の和(24)+1が後ろ身頃の模様編み数(25)と同じになったところで、増し目を入れるのをやめて以降ストレートに編んでいきました。そこから裾までの途中に、16段おきに ボタンホールを3個入れました。
「袖の増し目」では肩線が終わったあと袖の目に入る時に、増し目でやりましたが、いきなり大きく増し目はできないのでどうしても下の左側の図のようになってしまいます。今回は増し目ではなく、まず拾い目をすることにします。そうすると下の右側の図のようになるはずです。
イベント2
今回は、トップダウンの編み方として最近見つけた以下の2つの方法で作品を作ってみます。
編んでいくイメージを上の図に表しました。
トップダウンでセットインスリーブを編む時には次の2つを守っていました。
下の図は、代表的な袖と袖ぐりの編み図を写したものです。左側が身頃の袖ぐりで、肩から垂直に下がっています。右側が袖で、中心から片側だけかつ脇の下まで示していますが、特徴的なのは、袖の始まり部(図の上側)がちょっとだけフラットになっていることです。脇の下での袖周が36cmに対してこのフラット部は10cmなので約25%です。そのあと各段増し目、2段毎増し目ときて最後にまた各段増し目と成っています。
トップダウンで編む場合のセットインスリーブについて考えるために、肩の部分だけ試し編みしました。下の写真です。この先、袖をどのように編むかを考えようと思ったところで別なことを思いつきました。袖の話は後ほどにすることにして、先に思いついたことを述べたいと思います。
思いついたこととは、後ろ襟ぐりを形作るために、「変則トップダウン」と称して、肩線を作り目にするやり方を2つ説明しましたが、もう1つあったのです。肩線を作りながら後襟ぐりを作れることに気がついたのです。上の写真の試し編みは、まず肩線にするに2目と、前身頃1目と後身頃1目の合計4目のつくり目からスタートしました。前身頃の襟ぐりも後身頃の襟ぐりも増し目をしないで編んだので写真のようになりましたが、それぞれ増し目をすれば、襟ぐりを形作ることができます。このセットを2つ同時に編んで行って後ろ身頃の幅の半分まで編んだらつなげばいいのです。下の図のようになります。赤い破線が増し目を入れるラインです。
後ろ襟ぐりを作りこむにはこのやり方が一番簡単なのに、なんで気がつかなかったのでしょうか。
「作り目と襟ぐり」で述べたように、作り目が小さければ小さいほどデザインの自由度が高くなるという原則通りでした。
試しにもう一度今度は後ろ身頃の襟ぐりに各段増し目を入れて編んでみました。予想通りになりました。
肩から脇の下までの2/3ぐらいにまで編み進んだところで寸法を測りました。38段/13cm、30目/13cmでしたので、ゲージは23目29段/10cmです。
せっかくトップダウンでシームレスに編んでるのに最後に肩はぎするのは嫌だなと思っていて思いつきました。最初から肩線をマジックキャストオン(Judy's Magic cast on)で作り目して編み始めればいいんです。つま先から編む靴下の要領ですね。
でまずマジックキャストオンを作ってから、実際に増し目を入れて編んでみました。下の写真のように問題なく編めました。写真の右側が袖側、左側が襟側です。最初はちょっときついので、増し目は前の段の糸を引っ張り上げるねじり増し目では厳しいですね。かけ目かKFBのように新しい糸で増し目をつくる方法が向いています。
同じようなタンクトップをトップダウンとボトムアップで編みましたので違いを述べます。
トップダウンと言っても後ろ襟ぐりから編む通常のやり方ではなく、肩から編む変則トップダウンなので、上から編むか下から編むかの全く単純な比較になります。
理屈では、襟ぐりや袖ぐりのかたちを減らし目で作るか増し目で作るかの違いだけなので、大差ないということになりそうですが、それはゲージが正確に分かっている場合の話です。
トップダウンだと作り目は肩幅なので数センチと短いですが、ボトムアップだと胴周なので80〜90センチと大きくなります。だからボトムアップだと実ゲージが設計ゲージと違っている場合に誤差が大きく出ます。更にボトムアップだと、一番寸法の大きい胴周から編み始めるのでこれをあとで修正することはできません。一方トップダウンであれば、寸法の小さいところから編んでいくので、胴周となる脇の下まで編む間に実際の寸法を測りながらゲージの不正確さを目数の増やし方で調整することができます。
また、ボトムアップの場合、輪編みだと胴部は筒状で輪針のワイヤーが張っているため、裾から10cmぐらい編まないと正確に胴周が測れません。その時点でゲージが合っていないわかると編み直しのダメージが大きくなってしまいます。一方トップダウンの場合、袖のないタンクトップのようなものだと脇の下までは筒状ではなくパネル状なので身頃の幅が測りやすいです。
ということで、試し編みしてゲージを測るのが嫌いな無精者にはトップダウンが向いています。
毛糸は、ユザワヤのワールドセレクション「ギザガーデン3」です。エジプト綿100%、4〜6号針で標準ゲージは23目30段です。色は黄色。
思いついたのはタンクトップをボトムアップで編んでいる最中でした。
下の絵の、黒の線は通常のトップダウンでセットインスリーブを編んだ場合で、青の線は今回思いついた変則トップダウン編みです。赤の線は通常の編み方の作り目、黄色の線が今回思いついた変則時の作り目で、これは最後にはぎ合わせます。
今日発売の「毛糸だま」夏号に私が載りました。編み物男子のページです。私のブログを見てくれる人が増えたらと思い、勇気を出して取材に応じました。が、隠していた私のプロフィールがオープンになってしまいました。
まず、概略デザインを下図のように決めます。涼しさを演出するために裾周りには切り込みを入れました。
乾かす時に、引っ張って幅の寸法を合わせます。また、襟口と袖口のまくれはそのままにしておいて、裾だけ定規で押さえつけて重りを載せてまくれを直しました。写真は、カッターマットに広げ、それをベランダで干しているところです。
以前に「ちょっとより道」でBRIOストライプキャップというのを2色ブリオッシュ編みで作りましたが、それと同じ編み方です。
胴体を編んで、両袖を編んで、ボタンを付けて出来上がりです。袖は、10周毎に2目減らしました。模様は1組12目なので、減らし目で12目を切った部分は模様は入れないようにしました。脇の下の延長線上で減らし目を入れたので、袖の内側は一部波模様が出ていません。裾まわりと袖口は、首周りと合わせて濃い色出てガーター編みにしました。
やっと編み上がりました。裾まわりと袖口は、4号針に変えて、すべり目をしないで編みました。
そして出来上がりが下の写真です。縮んでいるのも伸びたし、編み上げた直後よりもゴワゴワ感がなくなって良くなりました。多少編み目も綺麗になっているように思います。
ボトムアップでは、袖なししか編んだことがないので、一度セーターを編んでみようと思い立ちました。トップダウンと全く反対に、胴体と袖を先に編んでおいて、これらをつなげ減らし目をしながら最後に襟ぐりに達するという順番です。うまくいくかどうかわかりませんが、まずは平凡なVネックのプルオーバーに挑戦したいと思います。メリヤス編みではつまらないので編み地はブリオッシュ編みにします。下の写真は、ブリオッシュ編みの解説サイトに出ている、ベーシックなブリオッシュ編みです。これにします。
ブリオッシュ編みにはいろいろな種類があります。以前にもブリオッシュ編みはやりましたが、それはブリオッシューメリヤス編みとでもいうようなもので、今回のベーシックーブリオッシュ編みとは違います。今回の編み方は、
ゴム編みでなくガーター編みなので、横方向へはあまり伸びませんから、縁が立ってしまわないように、適当に2目1度を入れて内側になるほど周の長さを短くしました。下図の青色の位置に2目1度を入れました。特にコーナー部に配置しました。
50周まで編んだところです。肩からの高さが14cmまで来ました。
脇の下から22cm編んだら、4ヶ所に鹿の子編みを入れます。鹿の子編みのところは、8段おきに両サイドの一番外側で増し目します。鹿の子編みを入れる位置は、前身頃の脇側から1/3ぐらいの所です。後ろ身頃側にも同じ位置に入れます。そして、11cm編んで終了です。最後は緩めに伏せ目をします。
ここまでで10.5玉使いました。315g、690mです。あとは袖を編んで、前たてと袖口の縁飾りです。
寸法は下図の通りです。ただし襟の部分は、平面編みの編み図です。この方が襟の寸法が表現しやすいので。数値はセンチです。トップダウンで袖も一緒に編むので肩は短くします。
この作品、普通はボトムアップで編むんでしょうが、トップダウンで編むと、襟、肩、胸廻りが先に出来上がって、作品のイメージがはっきりし、楽しいです。これもトップダウンの魅力の一つです。
「トップダウンで編み図なし」を広めようとブログを始めてからちょうど一年たちました。ブログを覗いてくれた皆さん、ありがとうございました。 トップダウンで、たいていのセーターは編めるんだということを、わかっていただけたでしょうか? ブログはまだまだ続けます。皆さんもぜひ、「編み図なしで編む手編み」に挑戦してみて下さい。
ちょうど今が一番暑い時期で、編み物などやってる場合じゃないのですが、簡単に編めるニットティーに挑戦してみます。夏のニットというとどうしても、編み物雑誌に載っているカギ針で編むレースのベストやカーディガンを思い浮かべてやる気がなくなってしまいます。そこでお薦めなのがニットのティーシャツです。全く編み図無しで編めるし、実用的だし、第一どこにも売っていません。
まずは構造ですが、夏なのできつくならないよう幅は緩め、丈は短めで、四角く作ってドロップショルダーにします。これだとトップダウンではなく、ボトムアップで編んで肩を剥ぐやり方が簡単です。縁も編みっ放しにしましょう。クルッとまくれますがそのままで。模様も簡単に、裏編みで横縞をつけ、所々の段にドロップステッチを入れて、涼しさを演出することにします。ドロップショルダーにドロップステッチなので、名前はDropDrop。寸法は、下図のようにしました。
さてポケットです。まずは、内側に入るポケットを編みましょう。すでに、別糸でマークしているところから編んでいきます。ネットに綺麗な写真付きで説明がありますが、英語だし動画でもないので、このブログでやや丁寧に説明します。
手順のつづきは、
前後身頃がやや編み進めたら、袖の縁を肩のところで縫い合わせてしまいます。左右前身頃と後身頃を分けた時につけた新しい毛糸の端を使って適当に縫い合わせます。ただでさえ糸を3玉使っていて絡みやすいので、これで端糸が無くなるとスッキリとして編みやすくなります。
ここで、気が変わって脇ぐりのデザインを変えることにしました。下図の赤線のように、67段目から2段に1目の増し目を入れて脇ぐりをなめらかにすることにします。位置は、左右前身頃と後見頃の、袖の縁の隣の1目の隣に、増し目を入れます。
イメージとしては、下図のような外観です。デザインは前開きでも、ボタン穴が面倒なので、最後に前立てを重ねてボタンで止めてしまい、プルオーバーにしてしまおうと思います。模様編みは後身頃の中央部をガーター編みにして、フィッシングベストらしさを出してみます。