キッズサマーニット(その2)

編み終わりました。

原図では、右前身頃にボタンホールをとるようになっていたのですが、ホールなしで強引にボタンをかけることにしました。子供用なのでボタンは開け閉めせず頭っからかぶるということで。
端糸の始末をしてボタンを付け、柔軟剤で洗って、陰干しして出来上がり。

下の写真が本物の色に一番近いです。色が変わってくる糸なので丈の半分ぐらいから下はやや違う色になっています。
出来上がり寸法を写真に入れておきました。単位はcmです。これで6歳に丁度ですが、ストラップ間の距離15 cmがやや広すぎたかもしれません。
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キッズサマーニット(その1)

子供用のサマーニットカーディガンを編みました。
前歯の抜けている小1の孫へのプレゼントです。
サイズのフィット具合はこんな感じ、まずまずでしょうか。
大元のデザインはこれです。
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丸ヨークのカーディガン(その3)

袖を編んで、端糸を処理して完成しました。
袖の寸法は、脇の下で29 cm(52目)、袖口で22cm(40目)、長さ25cm(95周)です。
95周で12 目減らすので、 15 周に1度2目を減らしました。減らし目は脇の下の線の位置で、減らし目周の編みはじめと編み終わりを2目1度でやりました。

袖の編み始めは、まず別糸に休めている目に輪針を通し、以前に作り目して身頃を編み始めた脇の下の12 目のところから、かぎ針を使って新糸で目を12 目拾って針にかけていきます。そしてそのまま編み始めます。

拾い目の初めの部分は、編み終わって見ると穴が開いているので、新糸をちょっと長めにしておいて、最後に端糸の始末の時に穴埋めに使えるようにしておくと便利です。
出来上がり寸法は、首廻り34cm(計画30)、後ろ身頃丈39cm(計画39)、裾廻り73cm(計画70)、袖長さ24cm(計画25)でした。幅方向の長さがやや長めに出来上がっています。
お正月に来た、今年春に小学生になる孫娘に着せたらドンピシャのサイズでした。ちなみに身長は116cmです。

襟元は止めずに、飾ボタンをつけただけです。
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丸ヨークのカーディガン(その1)

下田直子さんの「かんたんニット」という本です。この中の1つを編んでから編み物にハマりました。素晴らしい本です。
ガーター編み地の丸ヨークでカーディガンを編むというものです。シンプルなんですがステキなデザインで、かつ色々な大きさの編み図が載っていたり、ちょっとした応用で全く雰囲気の変わるものになるという事が分かり、初心者には嬉しい教本です。
ちょうど10年前の発売ですが、今でもAmazonで買うことができます。素晴らしいのでロングセラーなんですね。
編み方は、まず袖を袖口から編んで編み終わりの目を別糸で休めておきます。次に胴部を裾から脇の下まで編んだら、前見頃と後ろ身頃の間に休めていた袖の目を拾ってからヨークを編み始めます。減目でヨークを編んだら襟口で伏せ目をして終了するという、まさにボトムアップの立体編みです。
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トップダウンでタンクトップⅡ(その4)

やっと編み終わりました。

ウェストを少し絞ってみたりしましたが、あまり効果的でもありませんでした。

裾は伸び縮みする伏せ止めにするのが普通ですが、緩んでしまうのが嫌できつく止めたかったので、輪のままにせず両サイドにスリットを入れました。
さてここからです。

端糸を処理したら、アクロンでもみ洗いして、何回かすすぎ、そのまま脱水機にかけずに濡れたまま物干し竿にかけました。

この時に、写真のように目をぎゅーっと寄せました。

そして、乾いたら、胸囲84cmにまで縮んで出来上がりました。

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トップダウンでタンクトップⅡ(その3)

編み地のドロップ部のせいで、あまりにユルユルになるので、脇の下から数段編んだところで、裏編み(purl)を一段足しました。

つまり編み地の1組を、
1段目:表編み(knit)+かけ目
2段目:裏編み(purl)+かけ目外し
から
さらに1段足して
3段目:裏編み(purl)
としました。
モデルの写真をよく見てみると、これで編んでいるようです。
裏編みが2段に見えています。
最初からこれで編めば良かったんですね。ただし3段一組という模様は裏表編みしている時は頭が混乱します。

そうして数段編んだところが下の写真です。

思ったよりも縦方向に縮んでいて、脇の下までの長さが16cm(20cmのつもり)。逆に横方向には伸びていて、胸周が108cm(80cmのつもり)でした。

あまりに横に伸びているので、無理やり縦に引っ張ってみました。

脇の下まで23cmになるまで引っ張ったら、胸周が100cmにはなりました。
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トップダウンでタンクトップⅡ(その2)

まず、襟ぐりと脇ぐりの形を適当に決めます。
決めるのは適当でも編むときは設計図通りに編んでいきます。編むことに集中できるよう、編みながらデザインに頭を使わないためです。

ゲージを基に下図を作りました。
これを基に、さらに頭を使わないよう、段毎にどこを増やすかわかる表を作っておき、編んだ段を消し込んでいきます。
例えば7段目は、前襟ぐりと後ろ襟ぐりで増し目を入れるという意味です。

脇の下を繋いで輪編みにするまでの段を書いてあり、奇数段がおもて面、偶数段が裏面です。
おもて面では表編み(knit)の間にかけ目を入れていきます。
裏面では、かけ目を外しながら表編み(knit)していきます。
編むときは、下図をイメージして今どこを編んでいるのか把握していてください。

半周編んだところ(中間位置)で針を出し入れするマジックループが必要となります。
これ自体は難しくはないのですが、ここで作業を止めると中間位置なのかスタート位置なのかの判別がわからなくなってしまうので、「赤子が泣いても」マジックループ位置で止めずに最後まで(おもて面ならおもて面を全部を)編んでください。
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トップダウンでタンクトップII(その1)

まだ5月なのに、今年はもう暑くなってきました。

しばらくぶりに針を持ってサマーニットを編んでみたいと思います。

デザインは私の大好きなイギリスのキムさんの作品からタンクトップを選んでみました。
これを「肩から編むトップダウン」で編んでみたいと思います。

編み方は下図のように編んでいきます。

 

最初は、両肩をマジックキャストオンで作り目をして4本の糸で編んでいきます。
襟ぐりが終わったら繋いで前後身頃の2パーツで編み、脇の下が繋がったら輪で編んでいきます。
編み地はなんと呼ぶのかわかりませんが、写真を見る限り、ガーター編みの表編みの部分がドロップステッチで目が縦長になっているような感じがします。
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簡単にカーディガン(その3)

8ヶ月近く中断していましたが、先月から脇の下の胴部を編み始めました。単調なので途中で縄編みを入れたりしましたが、それでも飽きて、3年近く放り出していたブリオッシュ編みのベストを先に完成させました。また、カーディガンに戻りましたが、脇の下から18cmぐらい編んだところで、残りの糸が少なくなってきて、最後まで足りるかどうか不安になってきました。そこで先に袖を編むことにしました。
別糸で休めている目は65目ありました。さらに脇の下で12目作り目をしたので袖周は合計で77目になっています。手首の位置で袖周を22cmにするとして、実ゲージを測って計算すると48目となりました。袖の長さは、テーパー部で43cm、袖口を7cmとします。これも実ゲージを測って計算するとテーパー部が155段(周)、袖口が25段(周)となります。テーパー部で減らす目数は77目ー48目=29目なので、1段に2目減らすとすると減らす段を14回持てばいいことになります。
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タートルネックのベスト(その4)

10ヶ月ぶりの投稿となりました。3月から別の趣味の方が忙しくて、編み物に取り組む時間がありませんでした。10月になってやっとカーディガンを編み始めたのですが、プレーン編みで糸も細いので、胴を編んでいくだけの単調さに飽きてしまいました。

 
そこで、3年前に途中で放り出していたブリオッシュ編みのベストを仕上げてしまうことにしました。ブリオッシュ編みを忘れてしまったので、勉強し直して、脇の下から30cmになるまで編んで、さらに2目ゴム編みで6cm編んで終了しました。
 
そして、このベストを編んでいた2016年2月には知らずに、その年の6月にブログ読者のsugawaraさんに教えていただいた、伸縮性のあるゴム編み止めで伏せ止めして終了しました。編み方はこのサイト(動画)です。

一度柔軟剤で洗って乾かした後が上の写真です。濡らすとベロベロに伸びたので、物干し竿などに掛けて乾かすと伸びたまま乾いてしまいそうでした。なので、網の上に水平に置いて小さく寄せて乾かしました。そのせいか伸びずに乾きました。

マネキンに着せたのが下の写真です。
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簡単にカーディガン(その2)

ここで寸法を測ります。

 

肩からの高さが15cm。袖周が27cm。後ろ身頃幅が48cmでした。自分用なので目標はそれぞれ、25cm、34cm、58cmとします。足りない分をゲージで割りもどして、必要な目数や段数を決めると下図のようになります。

 

図で水平の線になっている6目は、身頃では作り目、袖では拾い目にします。

結論としては、あと36段を身頃と袖を一緒に編んでいくわけですが、身頃には6段ごとに1目の、袖には最後の3段全てに1目の、増し目を入れます。

 

図の左側に書いた数値はこれから編む段を表していて、増し目を入れる段をマーク(○△)しておきます。編みながら数字を消していけば増し目を入れ忘れません。

上の写真は37段(表)を編んでいるところで、袖の目を別糸に休めて、針先に12目の作り目をしたところです。

このあとは後ろ身頃に編み繋ぎます。(下の写真)

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簡単にカーディガン(その1)

年末からチビチビ編んでいたカーディガンが下の写真のところまで編みあがりました。糸は高級品(Brooklyn tweed)ですが、メリヤス編みの単純ななデザインです。でも編み方は、自分としては最新式のトップダウン編みのつもりです。
自分としては最新式とはどういうことかと言うと、以下の2つを組み合わせた編み方だからです。

①襟の縁編みから編み始めても襟ぐりが取れるセットインスリーブ(最近思いついた)
②肩を長く取れるセットインスリーブ(1年前に思いついた)
具体的には、下図のように4つの段階で編んでいきます。

①まず襟の縁を編みます
②次に肩線の目の両サイドに増し目を入れながら引き返し編みで襟ぐりを作りながら肩線を延ばしていきます
③希望の肩線に達したら前後身頃を分けて袖の開き分を編みます
④希望の開きに達したら袖の部分を拾い目して前後身頃をつなぎ、以降は袖の増し目を入れていきます
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裏編みのカーディガン(その3)

春に一旦やめていた袖を編んで、やっと編み終わりました。ボタンをつけて完成です。
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襟の縁編みからプルオーバー(その4)

やっとの事で、脇の下からメリヤス編みで胴体を31cm編んで、2目ゴム編みを7cm編んで、終了しました。端糸を処理してアクロンに浸し、すすいで洗濯機でチョット脱水して、ベランダの布団干しに引っ掛けて乾かしました。
おかげで、メリヤス編みの目が揃いましたし、全体にソフトな感じに仕上がりました。
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襟の縁編みからキッズセーター(その2)

やっと編みあがりました。胴体に縄編み模様を入れかけましたが、胴周が縮み過ぎるのでやめてメリヤス編みで通しました。メリヤス編みでも胴周が56cmしかありませんでした。きつく編みすぎたようです。脇の下から19cm編んでゴム編みに変え4cmで終了しました。
袖は、別糸に休めていた目に輪針を通し胴体の脇の下の4目作り目をしたところから5目拾います。袖は鹿の子に編んでいくので、目数を奇数にすると模様が繋がるため、4目ではなく5目拾います。(休めた目は偶数なので)

編み始めを脇の下に持って行きたいので、具体的には、まず胴体の脇の下の位置から始めて3目拾い、休めていた袖の目を編んで行きます。休めていた袖の目を編み終わったら、胴体から2目拾って第1周目が終了です。

袖周の絞りは、20周毎に編み始めと編み終わりを2目1度で編んで、1周2目減らします。脇の下から60周で鹿の子編みをやめてゴム編みに入ります。なので2目減らしの周は20周目と40周目と60周目になります。ゴム編みまで入れて脇の下から20cmになりました。

胴体の縄編み模様を入れなかった代わりに、袖のゴム編みを2色にして、前身頃に刺繍で模様を入れました。4歳の孫にあげようと編んだので、彼女の好きなディズニーのキャラクター(ラプンツェル)をイメージしたからです。
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襟の縁編みからキッズセーター(その1)

前作と同じショートロウ(引返し編み)を使った編み方で子供用プルオーバーを編みます。今回はサドルショルダーではなく普通のセットインスリーブにします。

まずは首回りの寸法を決めます。下図のように40cmとしました。 4〜5歳だと頭の周りは53cm前後らしいですがゴム編みの縁で40cmにしておけばそのぐらいは開くと思います。
毛糸はハマナカ ホームメイドピュアウール並太で、6号針で編むとゲージは20目24段/10cmです。1玉40g95mです。
6号の輪針で80目作り目して、2目ゴム編み4段を輪に編みます。4段目を編みながら肩線の目を片側2目としてその両側にマーカーを入れます。下図の黄色です。前後身頃の目数は同数にします。
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襟の縁編みからプルオーバー(その3)

右袖を編み終わりました。

袖の下側を鹿の子編みにして、袖の先端でメリヤス編みと半々になるように増やしていきました。
まず、別糸に休めていた袖の目(60目)に輪針を通して別糸を抜きます。

新糸をつけて、胴体の作り目して増やした6目の片側3目を拾ってから1周目を編み始めます。1周して脇の下に戻ってきたら、最後にまた作り目した3目を拾って66目にして1周終わりです。次の周から普通に編み進みます。

拾った6目は下の写真のように鹿の子に編みます。

寸法は自由に決めて下さい。私は下図のように設計しました。


袖の長さは40cmで、袖口7cmは2目ゴム編み。33周/10cmのゲージからゴム編みまでが110周となります。
袖口は20cm周で、22目/10cmのゲージから44目となりますが、その半分まで鹿の子編みとします。
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襟の縁編みからプルオーバー(その2)

メリヤス編みで20周編んだところで寸法を測りました。
袖ぐり深さは9cmぐらいなのであと11cm編んで20cmにします。11cmは36段(周)必要です。
袖の目は30目でした。これは30cm66目にしたいので、まずは2段(周)毎の増し目で30目増やし、6目は脇の下の作り目で増やします。

身頃の幅は半身の半分で20cmでした。全周で90cmにしたいので、片側であと2.5cmのばします。22.5×4=90cmということです。
前述のように脇の下の作り目で、半身の半分で3目増やすのでこれで1.5cm、あと1.0cmは身頃の増し目2目でのばします。
図に描くと下図のようになります。
これからの36段(周)を下図のようにメモにして編んでいきます。
37段(周)目で、袖の目を別糸に休めて脇の下で前後身頃を繋ぎますが、この時かぎ針を使って脇の下で6目作り目をしてから繋ぎます。以降メリヤス編みで胴体部分を編んでいきますが、編み始め位置を後ろ身頃の中央から右脇の下に変えておきます。目の乱れる編み始めをめだたたない脇の下にするためです。
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襟の縁編みからプルオーバー(その1)

これまで説明した方法では、襟ぐりのある例えばクルーネックのプルオーバーなどを、トップダウンのセットインスリーブで編もうとすると、まずは襟ぐりを作らないといけないので、襟の縁編みは最後に拾い目して編むことになります。


今回はこれを回避する編み方、つまり最初から襟の縁を編むやり方に挑戦します。せっかくトップダウンでフィニッシュフリーに編もうとしているのですから最後に面倒な拾い編みはしたくありません。

まずはセットインスリーブよりも簡単なサドルショルダーで試し編みして見ました。セットインスリーブの肩線に幅をもたせたものがサドルショルダーです。この幅がすでに襟ぐりとなっているのでやり易いのです。

 
下の写真は、二目ゴム編みで縁を編んでから、引き続いてサドルと身頃を編んだところです。黄色い線を引いた部分(わかりやすいようにわざと裏編みにしてある部分)が2目毎のショートロウ(引き返し編み)で編んだところで、これで縁に角度がついてサドル部と合わせて襟ぐりになりました。
図に描くとこんな感じです。引き返しのピッチとどこまでやるかによって襟ぐりの形が決まります。
輪編みで、ショートロウを前後身頃と左右肩の4組を1本の針乗せて、うまく編めるのか不明ですが、考えてもわからないのでともかく編んでみます。
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4年目

このブログも4年目に入りました。トップダウン編みに興味を持っていただけるよう、新しい編み方に挑戦したり、なるべくわかりやすい説明の仕方を模索してきました。これからも続けて行きます。

3年間を振り返り、ここで「トップダウン編み」について整理して見ます。

輪針を使い、襟や肩から作り目をして、裾に向かって増し目を入れながら立体的に編んで行く編み方で、以下のような利点があります。
 
・目を増やしながら編むので、寸法を決めながら編んでいけます
・立体的に編んでいくので、編んでいる途中で着てみて寸法を確認できます
・襟口や袖口などの重要な部分が1玉目までで編上がるので、その時点で編み直しても苦になりません
・立体編みなので、編み上がった後で綴じ剥ぎがないフィニッシュフリーです
「トップダウン編み」でどんなものでも編めるかと言われると、そうではありませんが、一部例えば襟の縁や前立てなどを最後に拾い編みすれば、大抵のものは編めてしまいます。編み地の模様が複雑な場合には、増し目をしながら模様を増やしていくのでやや面倒ですが、事前にメモを作るなどすれば何とかなります。
 
何と言ってもこの編み方の醍醐味は、写真でデザインをみて外形寸法を自分で決めれば、編み図が無くても編めてしまうというところです。メモ帳と鉛筆と輪針を準備して、ぜひ挑戦してみて下さい。
 
これから夏の真っただ中ですが、そんな時こそエアコンの効いた部屋で、静かに秋のセーターを編みましょう。
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簡単!コットンサマーニット(その2)

やっと編みあがりました。脇の下から103段鹿の子編みして、最後8段は1目ゴム編みし、ゴム編み止めして終了しました。
グレーの糸が、5.5玉、白い糸が1.2玉ぐらい使いました。つまり62×5.5+67×1.2=420mぐらいです。実寸としては、胴周78cm、丈(肩から裾まで)53cmぐらいですが、ものすごく伸びます。
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簡単!コットンサマーニット(その1)

写真のデザインを編んでみます。デザイナーはイギリスのKim Hargreavesさん。ラグラン袖なので襟ぐりの縁編みから始めるトップダウン編みで簡単に編めます。
糸はワールドフェスタの「コットンスラブ」、綿100%で標準ゲージは6〜8号針で20目28段/10cm。ですが、試しに7号針で編んでみると、糸が太くなったり細くなったりしているのでしっかり編めずゆるくなってしまいます。結果的にゲージは15目/10cmでした。

ところで、ベースのデザインは脇の下まで鹿の子で胴体は裏編みになっていますが、今回の糸ではしっかり編めないので、脇の下まで裏編みで胴体を鹿の子にします。脇の下より上の方を粗い編み目にした方が夏向きだと思うからです。
縁をのぞいた襟ぐりの長さは、ラグラン袖8cm×2+身頃25cm×2+前立て2.5cm×2=71cmで、106目とします。作り目はこれから10目引いて96目とします。

作り目をしたらガーター編みで4段編んでで襟ぐりの縁とします。この時2段目と4段目でなるべく均等に5目づつ増やし、106目にします。

5段目で下図のようにマーカーを入れて、以降増し目編みを始めます。前立ての5目はガーター編みにします。ラグラン線は1目の表編みにします。
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簡単!増し目編みでキッズサマーカーディガン

綿糸で4才児用のサマーカーディガンを編みました。肌触りの良い鹿の子編みにして縁なしとしました。写真の数値はcmです。きついと暑いので、サイズはゆるめにし、袖と丈は短かくしました。
エアコンの効いた部屋や電車でタンクトップやティーシャツでは寒くなったら上から羽織る物をイメージして作りました。

糸はユザワヤのカラフルシルキー、綿50%アクリル40%シルク10%、標準ゲージ18目26段/10cmです。6号輪針で編みました。

増し目はKFBとPFB、袖の減らし目は二目一度でやりました。あとは指で作る作り目とかぎ針で作る作り目と伏せ止めだけです。
作り目は指でかける作り目を4目です。中の2目を肩線の目にします。この目はおもて面が表目になるように編んでいきます。両側の目は前身頃と後ろ身頃です。この作り目を2玉使って2つ作ります。写真の左側を左身頃、右側を右身頃としました。
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超簡単!トップダウンでメンズベスト(その3)

脇の下から40cm編んで普通に伏せ止めして、端糸を処理して完成です。10玉目の途中で完成したので、280g−710mということになります。ウールで編みましたが、これからの季節だと綿糸がいいと思います。鹿の子編みなのでやや分厚くなりますが、表面がデコボコしているので肌触りが良いです。

自分で着ようと思ってメンズで作りましたが、肩幅を小さくして袖ぐりを大きくすれば女性用のタンクトップになり、Tシャツの上に着れてこれから夏にかけてピッタリです。VネックをUネックにしてもいいし、ウェストをシェイプしてボディコンにすることもできます。ちょっとした応用を効かせてお楽しみください。
肩先の端糸を処理する時は、下の写真の矢印の位置につないで、V字になるのを防ぎます。
そうするとこうなります。
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超簡単!トップダウンでメンズベスト(その2)

50段編んだところで、後ろ身頃の幅を測ってみると、40cmありました。肩のあたりでは予定の38cmだったのに大きくなっています。編み始めは手がきついからでしょう。そこで袖ぐりの幅を1cm小さくして6cm11目とします。それで袖ぐりのカーブを下図のように決めました。
このカーブを始めるのは脇の下から11段手前からなので、計算すると64段目からになります。そこでメモに、増し目をする段に三角のマークを入れておきます。
56段目まで編んだところで身頃の目数を数えてみました。後ろ身頃が79目、左前身頃が36目、右前身頃が36目でした。珍しく前身頃の左右が合っているので前身頃での増し目ミスはなかったようです。後ろ身頃は、予定より1目多いことになります。作り目を間違えたのだと思いますが、問題にはなりませんので無視します。
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超簡単!トップダウンでメンズベスト(その1)

トップダウンで簡単に編める春用メンズベストを編んでみたいと思います。襟ぐりや袖ぐりにゴム編みやガーター編みなどの縁を付けると冬っぽくなるので、縁なしにします。縁なしだとメリヤス編みでは端がまくれるので、鹿の子編みにします。編み方は一番簡単な、後ろ襟ぐりを作り目にしてスタートするやり方にします。なので後ろ襟ぐりは下げられません。そのため、襟ぐりは大きめにとります。サイズは下図のようにまずは後ろ襟ぐり長さ、肩長さ、袖ぐり寸法と全幅を決めます。サイズを小さくすれば女性用のタンクトップにもなります。
毛糸はシェリーのカシミヤウールの白色。ウール90%カシミヤ10%です。春用なのでコットンがいいのですが良い色がありませんでした。標準ゲージは6号針で19目29段/10cmです。このゲージで目数と段数を計算します。上図で、丸内の数値が目数で四角内の数値が段数です。次に増し目の頻度を決めます。肩は各段、袖ぐりはしばらく増し目無し、Vラインは3段ごととします。そう決めるとVネックの底は63段編んだところになり22cmの深さになります。袖ぐりの脇の下近傍はしばらく編んで実寸がわかった頃に全幅が希望の寸法になるように調整しながら決めていきます。

まずは、6号の輪針に、後ろ襟ぐりの分42目+4目で46目の作り目をします。+4目は、肩線の目を左右で1目づつ、前身頃の目を左右で1目づつ追加するためです。そして1段目から肩線の目の両側に増し目を入れながら、まずは肩線が8cmになるまで編んでいきます。8cmは16目ですから16段編んでいくことになります。下図に左肩線の周りの編み方を6段目まで示します。白丸は通常の目、黒丸は増し目です。前身頃の襟ぐりの増し目は図のように3段に1度端の目の内側に入れていきます。肩線の目の両側には、マーカーを入れておくとわかりやすいです。増し目は、表目の左側に増し目するときはKFB、裏目の左側に増し目するときはPFBにします。これが一番やりやすいからです。ただし肩線の目の左側に増し目をする時は、マーカーを一度外して入れ直さないといけません。

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裏編みのカーディガン(その2)

2月は編む時間が取れなくて3月に入ってから胴体を編み始めました。現在片袖を編んでいるところです。

脇の下からは、やや長めに、140段(40cm)ストレートに編んで、縁編みをせずにそのまま伏せどめにしました。前たて部は、8段に1度増し目を入れて、左右前身頃の模様編み数の和(24)+1が後ろ身頃の模様編み数(25)と同じになったところで、増し目を入れるのをやめて以降ストレートに編んでいきました。そこから裾までの途中に、16段おきに ボタンホールを3個入れました。

次に、休めていた袖の目に輪針を通し、袖を編み始めるのですが、上の写真のように、裏にひっくり返して裏から編むことにしました。これは、ここからは輪編みなので(=裏表編みではないので)、模様ひと組が3目の裏編みと1目の表編みばかりとなり、私にとっては裏編みが多くなって遅くなります。そこで、ひっくり返して、3目の表編みと1目の裏編みにしてスピードを上げるためです。
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簡単!増し目編み(その2)

胴体と袖を編んでボタンを付けて出来上がりました。
脇の下から、胴体はストレートに60段30cm、袖は減らし目を10目入れて70段35cm編みました。袖口周長は24cmぐらいになりました。縁編みは裾も袖口もなしです。
幅広め、丈短め、袖短め、袖口広めとしました。
5.5玉使ったので、220g、330mでした。
マネキンに着せてみました。春先にひっかけるのに軽くて実用的です。とても簡単でした。
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簡単!増し目編み(その1)

トップダウン編みは、「立体編み」、「シームレス編み」、「フィニッシュフリー編み」、「増し目編み」とも言うことができます。でも一番いい呼び方は「簡単編み」だと思います。

トップダウン編みには制約などなくてたいていのセーター類は編めるんですよということを証明するためにこのブログで色々と紹介してきましたが、かえって難しく思われたかもしれません。それは、トップダウン編みが難しいのではなく、文章で説明するのが難しいのです。
と言うことで「簡単」と言うことを実感できる作品の編み方をわかり易く説明したいと思います。そう思ったきっかけは、下の写真の毛糸を見つけたからです。ユザワヤのワールドフェスタのヘアリープードル、綿52%アクリル36%ポリエステル12%で1玉40g60mです。12-14号針で標準ゲージが12目18段/10cmです。

芯になる糸は細いのですがカールした毛がついているので、太い針でゆるゆるに編むようです。そのため、編み地が見えずメリヤス編みでかまわないので簡単、一目が大きくて目数が少なくなるので簡単、メリヤス編みでも縁が反り返らず編みっぱなしができて簡単、と思われます。

この毛糸をトップダウンの分類の中で一番簡単なCで編みます。うしろ襟ぐりを作り目にして編み始めるやり方です。コットン素材なので春用のカーディガンにします。キッチリ着るというよりは羽織る感じのものにします。
まずは、幅を決めます。下図のように、バスト92cmとややゆるめになるようにして、襟ぐり幅を22cmと大きめにとり、肩線を6cmと長くならないようにとります。すると残りは6cmとなります。うしろ襟ぐりの深さは取れないので前襟ぐり深さは大きめに10cmとします。袖ぐり深さは女性用の標準で20cm、脇の下での袖周も女性用の標準で30cmとします。これで寸法が決まりました。
次に標準ゲージで寸法を目数と段数に変えます。そして増し目の入れ方を決めます。まず袖は、36段で36目ですから前後の片側で2段に1目(図中1/2)とします。身頃の袖ぐりは、36段で6目増ですから6段に1目(図中1/6)とします。次に前襟ぐりのカーブです。これはお好きなようにですが、ここでは 割と四角っぽくなるように、18段の内、10段編んだら2段に1目を4段、各段に1目を4段とします。トップダウン編みのセットインスリーブでの基本である肩線は、各段肩線の目の両側に1目づつの増し目を入れます。
 
標準ゲージが自分のゲージとあっていないと寸法が狂いますが、大きな差がなければ、チョット大きめか小さめになるぐらいで済みます。さらに言うと、寸法の誤差が大きくなるのは目数や段数が大きくなってからなので、襟ぐりや肩幅は余り気にすることはありません。私はいつも脇の下に近づいたら実寸を測って、脇の下の位置を設計に合わせるようにその後の増し目の入れ方を調整しています。
 
脇の下の位置を設計に合わせるとはどういうことかというと、胴周と袖ぐり深さと袖周を設計値に合わせるということです。胴周はデザインの基本ですし、袖ぐりと袖周が小さかったら腕がきつくなってしまいます。逆にこれささえしっかり守れば、なんとか着れるものが作れるということです。ここで修正できるというのがトップダウン編みの最大の利点です。
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6目の作り目から(その3)

胴周が大きくなったので、メンズにして、胴長さは脇の下から40cm、袖長さは脇の下から45cmで仕上げました。ゴム編み込みの寸法です。縁は2目ゴム編みで7cmにしました。毛糸は、本体で9玉フードで1玉で合計10玉使いました。
私が実際に着てみると、肩先はこのように自然な感じに仕上がっています。丈はもう少し長いほうがいいと家族には言われましたが、これは好き好きなんで直しません。
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裏編みのカーディガン(その1)

久しぶりに行った鎌倉のMargeで買った毛糸です。素敵な色ですが100g×3玉で長さがわかりません。カシミヤ30%で軽いし、太さも中細ぐらいと細めなので結構長いのかもしれません。しかし安全をみて編み地を複雑にしないことにします。さりとてメリヤス編みでは単調になってしまいます。
そこで下の写真のHargreavesさんデザインのカーディガンを参考にすることにしました。以前に編んだ「裏で編むプルオーバー」と同じ編み地です。今回はカーディガンなので片側だけで編むことはできません。この編み地ならメリヤス編みと糸の量がさほど違わないはずです。これをトップダウンでフィニッシュフリーに編んでみます。フィニッシュフリーとは、最後にとじ、はぎ、拾い目など無しで、編み終わりが即完成になることです。この場合だと、襟の縁を本体と一緒に編んでしまうということです。トップダウンで編むので最後に糸の残り量を見ながら胴体と袖の長さのバランスを取りたいと思います。
襟ぐりの縁も一緒に編んでしまうやり方には二通りあります。下図の左のように、うしろ襟ぐりのガーター編みを先に編んでそれを作り目にして、そこから1パネルで肩線を作りながら編んでいく方法。また右図のようにガーター編みの幅も含めて肩線をマジックキャストオンして、前後身頃の2パネルを編んでいく方法。編みやすさからは「左」ですが、これだとうしろ襟ぐりが下げれません。今回のように前襟ぐりが大きなV字型に開いているようなカーディガンなら、うしろ襟ぐりが下げれなくても、ゆったり着るので問題ありません。なので普通なら「左」で編むところですが、敢えて「右」に挑戦してみます。通常の編み図を読みといて、それをトップダウンで編むという場合を想定するとこの方が向いているからです。
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6目の作り目から(その2)

本体が平凡なデザインなので襟はフードにします。フードの編み方は参考にするものが見つからないので自分で考えました。前襟ぐりの水平な部分だけ残して目を拾って編み始めます。普通に編んでいくと、横から見ると前下がりの斜めに編んでいくことになるので、フードの前側の縁は減らし目を入れてうしろに向かっていく様にします。フードのうしろ側は、うしろに膨らむ様にセンターライン付近で増し目を入れていきます。途中でラップ&ターンでショートロウ(短い段)を入れて編み目を水平にします。上の方まで編んだら後ろ側に減らし目を入れてフードをすぼめ、最後に引き抜きはぎして完成です。文章だと何のことかわかりませんよね。私のメモを清書したものを見てください。
左側に書いてある数字が段です。78目を右身頃側から拾ったので、1段目は左身頃の裏編みから編むことになりました。78は偶数なのでセンターの目(A)を作るために、最初の段でセンターに1目増し目します。そしてその目の両側にマーカーを入れておきます。以降は◯△□などのマークの付いている段で、増し目や減らし目を入れます。センター側で増し目や減らし目をする時はセンターの目の両サイドで、前縁側で減らし目を入れる時は縁の目の1目内側(B)の位置にします。また、縁を綺麗にそろえるために各段編み始めの目はすべり目にします。下の写真は編み始めたところです。
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6目の作り目から(その1)

トップダウンの分類に入れなかったAとBの中間の編み方を紹介します。下の図のB'です。作り目はBのように襟ぐりの肩線の位置にとりますが、肩線を長くし袖ぐり線を垂直に下げる、つまりAと同じようにセットインスリーブにする編み方です。
B'の欠点は肩線が長いため肩が下がってしまうことです。下図のbが大きくなります。これが気にならない人はAのようなマジックキャストオンが不要なのでB'の方が簡単に編み始められます。編み始めが簡単というのは結構大事なポイントですよね。
早速編んでみましょう。毛糸はユザワヤワールドセレクションのアルパカドネガルです。アクリル94アルパカ3ウール3で、6-7号針で18目27段/10cmのゲージです。1玉40g120m。6号針で編みますが、ゲージは気にせずに、クルーネックのセーターと同じ目数で編んでいきます。ただし肩線の長さがあまりに違って来るのは嫌なのでそこだけ寸法を測ってあわせます。つまり上図のaを9.5cmになるようにします。ちょっと大きめにできるはずですがそういうデザインということにします。
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クルーネックのセーター(その3)

ウェストシェイプは、パターンのように前後身頃の各々2ヶ所に減らし目を入れることにします。パターンでは、1周で4目減(または増)を10段毎に5回やれとあります。一番絞る位置を裾口のゴム編みから15.5cmにするには下図のようにします。1周で4目×5回=20目減らすことになるので、90cmが81cmに絞られます。これだと日本人には絞りすぎのように感じられるので、下図の破線のように、4目×3回=12目減らすことにします。90cmが85cmに絞られます。

減らし目を入れる位置は、前身頃は脇の下のセンターから26目の位置にマーカーを入れて、その外側(脇側)の目を減らします。後ろ身頃は、脇の下のセンターから34目の位置にマーカーを入れます。減らし目は、マーカーの右側に入れるときはSSK(左上2目1度)、マーカーの左側に入れるときはK2tog(右上2目1度)にします。
マーカーを入れる時に目数を数えたら、前身頃の目数が1目足りないことがわかりました。それで模様編みが合わなかったのですね。よく見たら脇の下のライン上で目を落としていました。
胴体の編みが軌道に乗ったら先にまず首周りのゴム編みを編んでしまいます。パターンのPullover necklineを読んでみます。
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トップダウンの分類

これまでトライしてきたことを整理すると、セットインスリーブを編む時のトップダウン編みは下図のように3つに分類できます。
Aは、肩をマジックキャストオンで作り目して編み始める方法です。「肩から編むトップダウン」とでも名付けましょう。特にデザイン制約がないのでオールマイティで、「パーツ編みしてとじはぎ」の日本の編み図や海外のパターンからデザインを読み取ってこの方法でトップダウンで編むことができます。編み始めに4本の糸(右前身頃、右後身頃、左前身頃、左後身頃)を使うところがちょっと面倒ですが、難しくはありません。
Bは、肩の付け根を作り目して編み始める方法です。「肩の付け根から編むトップダウン」とでも名付けましょう。肩の長さaを短くしないといけない点がデザイン制約です。このため、「パーツ編みしてとじはぎ」の編み図やパターンの袖ぐりを設計変更しないとトップダウンで編めません。ただし、袖なしだとこの制約はないので、例えばタンクトップなら編み図通りに編めます。編み始めには2本の糸(右身頃と左身頃)を使います。
Cは、後襟ぐりを作り目にして編み始めるもっとも一般的な方法です。「後襟ぐりから編むトップダウン」とでも名付けましょう。Bと同じで肩の長さaを長くできない点と、さらに後襟ぐりを下げられない点がデザイン制約です。後襟ぐりが下げられないと、袖なしでも「パーツ編みしてとじはぎ」の編み図やパターンとは一致した編み方ができません。
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クルーネックのセーター(その2)

まずは、襟ぐり、袖ぐりをはっきりさせてておきましょう。編み図から読み取った結果は下図のようになります。数字は目数、丸の数字は段数です。カーブの数値は増し目のピッチで、1/2×2なら2段毎に1目増を2回という意味です。袖は肩口で16目拾ってスタートしますが、これは8/2.3×3.2=11なので、12段編んだところで回り込んで16目拾うことにします。。
次に、脇の下までの袖の増し目を決めておきます。8目と6目は拾い目ですが、カーブを描く22目分をどう増やしていくかが問題です。パターンは袖と身頃は別作りの前提のため、トップダウンで身頃に袖を続けて編む場合には、パターン通りでは長さが合わなくなります。そこで、ピッチを図中の今回と書いたピッチに変更します。身頃と袖の段数を合わせるためです。袖の上部はパターン通りにして下部で合わせます。
次にイベント段を整理しておきます。

0段:肩線を21目×2セット マジックキャストオン
5段目:後ろ襟ぐりカーブ開始(1/2)
9段目:後ろ身頃つなぎ30目
12段目:袖の開始(拾い目)
13段目:前襟ぐりカーブ開始(1/2)、袖の増し目開始(1/1)
17段目:袖の増し目(1/2)
21段目:前襟ぐりカーブ(1/1)
25段目:前身頃つなぎ18目
49段目:袖の増し目(なし)
51段目:袖ぐりカーブ開始(1/2)
61段目:袖ぐりカーブ(1/1)、袖の増し目(1/1)
63段目:袖の目休め、脇の下つなぎ片側12目
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ホールガーメント

手編みでは、輪針を使ってトップダウンで編むと、継ぎ目なく立体的に編むことができ、縫い合わせが不要です。ニット編み機の世界では、和歌山市の島精機製作所さんが立体編みの編み機を開発し世界中に販売しています。下は、その編み機で編んだニットの登録商標「ホールガーメント」の説明です。立体編み機は、軍手の編み機から発展させた技術です。素晴らしいですね。
手編みの場合でも手袋は立体的に編みます。手首のところを襟ぐりに、親指と小指を袖に、人差し指・中指・薬指を1本にしたものを胴体にすればセーターになります。なのになぜセーターだと分割して編んであとから縫い合わせるのでしょう?まるで裁縫の世界です。裁縫は、布を織って裁断して縫い合わせざるをえませんが、編み物(ニット)には伸縮性があるので、糸から一気に立体的に編めるのに…。島精機製作所さんの編み機もそんな発想から生まれたに違いありません。
ニットなのに立体的に編まない理由の一つとして、トップダウン編みには、後ろ襟ぐりを下げられない、普通のセットインスリーブができない、というデザイン制約がある、と思われているからかもしれません。しかし、このブログで実践したように、同時に何本かの糸を使うことで、その制約をなくすことができます。つまりトップダウン編み(立体編み)にデザイン制約などないのです。
であれば分割編みと立体編みを比べていい方を取るべきです。島精機製作所さんのホールガーメントでは着心地がいい点を挙げています。書いてはありませんが縫い工程がないのですから、生産性の向上やコストダウンにもなっているはずですね。手編みの場合でも立体編みは、着心地のいい点はいっしょです。しかし手編みは「趣味」なので、編むというプロセスを楽しむところで、立体編みの利点がないといけません。
私の思うトップダウン編みの利点は次の2点です。

①寸法を測りながら編んで行けるので、ゲージは気にならない。
②デザインのポイントである襟ぐりと袖の付け根が、編み始めてすぐに現れる。

ゲージを気にしないで編めるということは、編み図が要らないということです。寸法さえ決めれば編めるという画期的なことです。また、編み始めてすぐに思い通りのものができそうかどうか判断できるのはとても嬉しいことです。気に入らなければすぐに解く勇気が持てます。

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クルーネックのセーター(その1)

Ravelryに載っている Rowanの「Textured Pullover Options」 (by Amy Herzog)です。かたちは普通のセーターですが模様編みが素敵です。Ravelryに登録すれば、パターンをフリーダウンロードできます。
パターンは英語ですが、そこから必要な部分だけデザインを読み込んで、トップダウンで編んでみます。ネット上でフリーの日本の編み図を見つけるのは難しいですが、英語のパターンならいくらでもあります。パターン通りに編むとなると英語を全部読まないといけないのですが、トップダウンで編むなら、出来上がり寸法と模様編みパターンと襟ぐり・袖ぐり・袖のカーブ、さえわかれば編めてしまいます。ぜひこの方法で、世界中のデザインから選んで下さい。編み物の世界が一気に広がります。
ではどのように情報を得るのか、順を追って説明します。
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ベーシックコットンカーディガン(その4)

襟ぐりを拾って縁をガーターで編み、前立ても拾ってガーターで編んで、最後にボタン穴のリングをカギ針で付けたところです。あとはボタンを付ければ完成です。ちょうど10玉300g570mでした。編み図通りです。
前後身頃と袖を別々に編んで縫い付けるという普通の編み図を見て、トップダウンで編んでみました。今回の作品は、割と複雑な地模様でしたが難なく編めました。出来上がりとして気になるのは、袖の肩の付け根部分です。模様編みなのでわかりにくくなってしまいましたが、まずまずの出来です。
トップダウンでなんでも編めるということですね。
編み図通りの編みぐるみではありませんがボタンも付けました。
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ベーシックコットンカーディガン(その3)

今回の模様編みは体の中心線で左右対象でなかったので、身頃幅全部に渡って模様のパターンを描いて編み始めを見つけました。でももし左右対象なら下図のように身頃幅の半分だけ模様のパターンを描けば済みます。これに襟ぐりや袖ぐりの増し目をする位置を入れておきます。それと袖も同じ模様なら袖の増し目も入れておきます。図中の赤が袖、黄色が2段目からで後ろ襟ぐり、緑が15段目からで前襟ぐり、青が45段目からで袖ぐりの増し目です。
トップダウンには下の図のように作り目の仕方で3ケースあるので、ここでトップダウンで編む時の地模様の編み方について整理してみます。

編み図通りの寸法で編む場合(=作り目の位置が決まっている
上図のように幅全体の模様パターンを作っておきます。そして、どこに作り目の位置が当てはまるかを計算して割り出します。今回がこの場合で、作り目はBのケースでした。ABCどのケースでもやることは同じです。

編みながら寸法を決めていく場合
まず、作り目での模様パターンを決めて、それを展開してパターン図を作ります。Cのケースでは身頃の中心の位置が決まっているので、中心で模様がうまくつながるように考えて作り目での模様パターンを決めることができますが、ABのケースでは身頃の中心の位置が未定なので、中心でどのように模様がつながるかわかりません。そこで後ろ身頃の襟ぐり寸法(目数)は決めてしまわざるをえません。決めてしまっても短い寸法なのでゲージの誤差は大きく出てこないと思われます。

どちらの場合でも、作り目の位置が決まったら、あとは模様パターン図に従って編んでいきます。
脇の下を過ぎてしばらく胴体を編んだところで先に袖を編みました。別糸に休めていた目に針を通し、脇の下で胴体から8目拾い目をして輪編みにしました。4段毎に2目の減らし目を脇の下の延長線上の両側に入れて16段編んで、針を6号に変えて6段ガーター編みして伏せ止めして終了です。全く編み図通りです。下の写真のようになりました。
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ベーシックコットンカーディガン(その2)

編み図どおりに7号針を使います。
まず、ジュディのマジックキャストオンで19目を2玉使って2セット作ります。下の写真のようになります。
次に1段目を編みますが、更に2玉追加(下図の赤と青)して右左前後の身頃を編み分けます。下図のように4玉になります。
1段編んだところの写真です。
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コットンニットティー(その3)

脇の下から30cmほど輪で編んだあと、前後身頃を分けてさらに5cm編んで胴体を完成させました。裾周りはガーター編み1.5cmにしました。これは5cmに含まれます。そのあと、休めていた袖の目を拾って、袖を12cm編みました。この12cmで袖周を33cm89目から30cm81目まで減らしました。これは、10段に1度で計4回、1周に2目の減らし目を入れて減らしました。袖も縁は裾と同じに1.5cm幅のガーター編みにしました。

出来上がりの写真です。平べったく置いた状態なので、肩がかなり盛り上がっています。
マネキンに着せると、肩がないので肩先の状態がわかりません。ネックラインは細身のVで綺麗にできています。
後ろ襟ぐりも綺麗にできています。作り目にして左右をつないだところは大きめの穴になっていますが、そういうデザインと思えないこともありません。
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ベーシックコットンカーディガン(その1)

トップダウン編みは立体編みです。なので、編みながら形が見えてきてとても楽しく編めます。しかも、実寸を測りながら編んでいくのでゲージの誤差が気になりません。
トップダウン編みは編み図で表わそうとするとわかりにくいので、これまで編み図なしで説明してきました。でもこれからは、「編み図を見てトップダウンで編む方法」も説明することにします。編み図にはデザインと編み方が書かれているので、デザインだけをいただこうということです。
なぜそう思ったかというと、トップダウン編みでも首からではなく肩から編み始めることで後ろ襟ぐりを下げることができるし、また袖の編み始めを工夫することでセットインスリーブの肩の部分を長くすることもできると最近わかり、トップダウン編みにデザイン制限がないことに気がついたからです。
早速挑戦してみましょう。

まず編みたい作品の編み図は
編み物雑誌やネット上で有料なものはこのブログに載せられないので、Ravelryの中からタダで入手できる日本の編み図を選びました。ピエロさんのもので、ベーシックコットンカーディガンという名前のものです。
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袖の増し目(その2)

ブログを始めて2年になりました。編み物を始めたけれど挫折しそう、という人をなくすため「トップダウンで編み図なし」を広めようと思い続けています。ブログでは、トップダウンの限界打破や編み図に代わる説明の仕方を見つけることを目指していますが、特に説明の仕方についてはいいアイデアが出てきません。ある日突然ひらめくのではないかと思いながら、これからもブログを続けて行きたいと思います。皆さんの応援(ブログを覗いていただくこととコメントをいただくこと)をお願い致します。

袖の増し目」では肩線が終わったあと袖の目に入る時に、増し目でやりましたが、いきなり大きく増し目はできないのでどうしても下の左側の図のようになってしまいます。今回は増し目ではなく、まず拾い目をすることにします。そうすると下の右側の図のようになるはずです。

そうすれば、下図のようにパーツに分けて編んでから縫い付ける時のように、最初の段を水平にすることができるはずです。
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コットンニットティー(その2)

イベント2

肩線が11cmに達したので、袖を編み始めます。今回は、中心から19cmと遠く、肩先から始めるので以前に考えた(「袖の増し目」)ように、
最初の2段は、各段片側1目増し目
3段目から8段目は、各段片側1.5目増し目
9段目から14段目は、各段片側1目増し目
15段目からは、2段毎に片側1目増し目
とします。
8段目までの袖の目だけを図に描くと、下図のようになります。黒丸が増し目で、Rはおもて面、Wは裏面を表しています。一番下の1目が肩線の目です。両サイドの目は袖ぐり線の目です。この外側にマーカーを入れて身頃と区別します。9段目以降も増し目は、袖ぐり線の目の内側に入れます。
前身頃の襟ぐりをこれまで通り3段毎に1目増し目をしながら、袖も編んでいきますが、前身頃の目数が後ろ身頃の半分になったら次のイベントに入ります。
イベント3

後身頃の目数は94目です。袖を編み始めてから40段編んだところで、前身頃の目数が47目になりました。ここで、左右身頃をつないで輪編みにします。この時、下の写真のように前襟ぐりの深さは18cm,袖ぐりの深さは、14cmでした。
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トップダウンの増し目

ボトムアップ編みは、大きく作り目(裾周り)をして減らし目で形を作っていきます。前後身頃を分けて平面で編む場合でも、輪編みする場合でも同じことです。一方トップダウン編みは、少ない作り目から増し目で形を作っていきます。だから編みながら寸法を決めていくことができるわけです。今編んでいるコットンニットティーなどは、たった6目の作り目から編み始めています。トップダウン編みは増し目編みと言っても過言ではありません。
編み物の教科書には、増し目は細い糸や滑りやすい糸では「ねじり増し目」が向いている、と書かれています。私の見た限りでは、海外で増し目といえばまずその「ねじり増し目」です。これは、目と目の間を渡っている糸を拾ってねじって編むやり方です。
ただし、私が思うに、トップダウン編みの最初の頃は各段で同じような位置に増し目を入れていくので、渡りの糸を拾うのはきつくてやりにくい感じがします。そこで私は、KFB(裏編みではPFB)をよく使います。日本語訳がないので英語のままにしていますが、ニットフロントバック(パールフロントバック)と読みます。これは、渡りの糸を拾わずに、1つの目から2つの目を編み出すやり方です。この方が、きつくないのでやりやすいのです。
KFBは、編み方自体は編みやすいのですが、新目は必ず左側にできます。このため下図のように、マーカーの左側に増し目を入れたい場合にはKFBを編んだ後でマーカーを入れ替えないといけません。頻度が高いとこれが結構面倒です。
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コットンニットティー(その1)

今回は、トップダウンの編み方として最近見つけた以下の2つの方法で作品を作ってみます。

      ①肩線を増やしながら前後の襟ぐりを作っていく方法(変則トップダウンその3)
      ②袖の始まりを肩先に近づけたセットインスリーブ
更に、試したことはないのですが①のついでに
      ③襟の縁を縦のガーターで本体と同時に編んでしまう
も加えてみたいと思います。

編んでいくイメージを上の図に表しました。

黒い点が増し目、バツは作り目です。
まずは図に示した最低限の寸法を決めておきます。
編み地はメリヤス編みにします。
手順としては、
1. (準備) 3目作り目して左右に4目のガーター編みができるまで肩線をのばします
2. (開始)増し目を入れながら前後襟ぐりと肩線をのばしていきます
3. (イベント1)後ろ襟ぐりが2cm下がったら、ガーター編みと作り目を同時に編んで左右の後身頃をつなげます
4. (イベント2)肩線が11cmの長さに達したら、袖を編み始めます
5. (イベント3)前襟ぐりが中央に達したら左右前身頃をつなぎます
となります。
では編んでいきましょう。
まず毛糸ですが、ベルクリヤーンのリリネットです。リボン状のコットン100%。ゲージは4-5号針で26-27目、36-37段/10cmです。30g102m/玉。6号針で編みます。
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変則トップダウンで半袖(その2)

やっと編み終わりました。脇の下から輪編みで30cm、そのあと前後身頃に分けて6cm編みました。9玉使ったので、230g 600m ということになります。
うしろ襟ぐりもこのようにうまくできています。
肩線を暫定作り目にして編み始め、最後に肩線をはぐという「変則トップダウンその1」でうしろ襟ぐりを作ることができました。はぐのは嫌いですが、肩線なら短いので余り苦にはなりません。ただ、はいだところが飛び出しているので肩にゴロゴロ感はあるかもしれません。その代わりマジックキャストオンよりも編み始めが緩くて編みやすいです。
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袖の増し目

トップダウンでセットインスリーブを編む時には次の2つを守っていました。

   ①袖の始まりは首の根元と肩先の中間地点
   ②袖の増し目は2段毎に片側で1目(1/2と書くことにしています)入れる
そろそろこの原則を破ってみたいと思います。下の図のように、袖の始まりを肩先に近づけた時にはどのように袖の増し目を入れたらいいのかということを考えてみます。

下の図は、代表的な袖と袖ぐりの編み図を写したものです。左側が身頃の袖ぐりで、肩から垂直に下がっています。右側が袖で、中心から片側だけかつ脇の下まで示していますが、特徴的なのは、袖の始まり部(図の上側)がちょっとだけフラットになっていることです。脇の下での袖周が36cmに対してこのフラット部は10cmなので約25%です。そのあと各段増し目、2段毎増し目ときて最後にまた各段増し目と成っています。

フラットな部分は増し目では作れないので、各段に1目の増し目(1/1)と各段に2目の増し目(2/1)で代用してみました。
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変則トップダウンその3

トップダウンで編む場合のセットインスリーブについて考えるために、肩の部分だけ試し編みしました。下の写真です。この先、袖をどのように編むかを考えようと思ったところで別なことを思いつきました。袖の話は後ほどにすることにして、先に思いついたことを述べたいと思います。

思いついたこととは、後ろ襟ぐりを形作るために、「変則トップダウン」と称して、肩線を作り目にするやり方を2つ説明しましたが、もう1つあったのです。肩線を作りながら後襟ぐりを作れることに気がついたのです。上の写真の試し編みは、まず肩線にするに2目と、前身頃1目と後身頃1目の合計4目のつくり目からスタートしました。前身頃の襟ぐりも後身頃の襟ぐりも増し目をしないで編んだので写真のようになりましたが、それぞれ増し目をすれば、襟ぐりを形作ることができます。このセットを2つ同時に編んで行って後ろ身頃の幅の半分まで編んだらつなげばいいのです。下の図のようになります。赤い破線が増し目を入れるラインです。

後ろ襟ぐりを作りこむにはこのやり方が一番簡単なのに、なんで気がつかなかったのでしょうか。

 

「作り目と襟ぐり」で述べたように、作り目が小さければ小さいほどデザインの自由度が高くなるという原則通りでした。

 

試しにもう一度今度は後ろ身頃の襟ぐりに各段増し目を入れて編んでみました。予想通りになりました。

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肩から編むカーディガン(その2)

肩から脇の下までの2/3ぐらいにまで編み進んだところで寸法を測りました。38段/13cm、30目/13cmでしたので、ゲージは23目29段/10cmです。

このゲージを使って脇の下までどう編むか決めます。

脇の下までを20cmにするには、ゲージからあと20段編まないといけません。前後身頃の袖ぐり線を今まで通り1/4(4段毎)で増し目していくと20段で5目増えます。一方、後身頃の目数は今77目なので胴幅を44cm(101目)にするには、あと24目、片側は12目増やす必要があります。よってこれからの増し目を1/2(2段毎)にして10目増やし、足りない2目は脇の下の作り目で補うことにします。また袖の周囲は今39目なので、このまま2段毎の増し目を前後身頃側でやっていくと20段で20目増えるので59目となり、更に脇の下の作り目が前後身頃で4目になるので、63目27cmとなりまずまずの寸法となります。

あと20段では、前身頃の襟ぐりは中央までいたりません。このままのピッチで増し目を続けていきます。
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作り目と襟ぐり

トップダウンで編む場合、どんな襟ぐりにするときにはどんな作り目をして編み始めるか、を決めるために私が考えていることを整理すると、下のように作り目と袖の表になります。丸に斜線は首を上から見たところです。また、小さな点は増し目を入れるところを表しています。作り目の欄の一番下は肩の線を作り目にすることです。
一言で言うと、作り目が大きいと、増し目をしてつくり込む襟ぐりの部分が少ないので、編むのが簡単になります。反対に作り目が小さくなればなるほど、増し目をしてつくり込む襟ぐりの部分が多くなるので編むのが難しくなりますがそのかわり襟ぐりの形の自由度は上がります。
丸ヨークを別にすれば、次のように言えると思います。
簡単に作りたいなら
        作り目を襟ぐり周長で作って、ラグラン袖にします
前襟ぐりが首にくっつくのを避けたいなら
        ラグラン袖にして肩幅を大きくとります(肩をはさんだラグラン線の間隔を広げる)
         または、作り目を短くして前襟ぐりを増し目で作ります(ラグランorセットインスリーブ)
前襟ぐりの形を自在に作りたいなら
        セットインスリーブにします
ということで、どんなものでもトップダウンで編めますよ!ということをアッピールしている私のブログの例題は、どうしてもセットインスリーブが多くなるわけです。特に夏物は、襟ぐりを開けたいので。
ついには肩線を作り目にすることで、後ろ襟ぐりも自由に作れる編み方まで見つけたという次第です。
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肩から編むカーディガン(その1)

肩はぎ線をマジックキャストオンで作り目して編み始めるトップダウン編みに挑戦します。手順は確認しましたが、本当にうまくいくかやってみます。
デザインは前作のキャップスリーブと同じような、ただし七分袖のカーディガンにします。取り敢えず肩の目数を前作同様12目とし、増し目の入れ方を下図のように決めて編み始めます。
糸はユザワヤワールドフェスタシルキーコットン、綿90シルク10%、4-6号針で22目28段/10cmです。6号針で編みます。
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変則トップダウンその2

せっかくトップダウンでシームレスに編んでるのに最後に肩はぎするのは嫌だなと思っていて思いつきました。最初から肩線をマジックキャストオン(Judy's Magic cast on)で作り目して編み始めればいいんです。つま先から編む靴下の要領ですね。

でまずマジックキャストオンを作ってから、実際に増し目を入れて編んでみました。下の写真のように問題なく編めました。写真の右側が袖側、左側が襟側です。最初はちょっときついので、増し目は前の段の糸を引っ張り上げるねじり増し目では厳しいですね。かけ目かKFBのように新しい糸で増し目をつくる方法が向いています。

とはいえ両肩を1本の輪針で編めるかどうか、頭で考えてもわかりにくいのでこれも実際にやってみました。今度は増し目なしで編みました。まずはマジックキャストオンを1つ作ります。そのままだと端の目がほどけてくるので1段表編みします。
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変則トップダウンで半袖(その1)

下の図のような半袖(キャップスリーブ)のプルオーバーを、通常のトップダウンではなく肩から編み始める変則トップダウンで編んでみます。通常トップダウンでセットインスリーブを編むときは、後ろ身頃の襟ぐりを作り目にして編み始めるので後ろ襟ぐりを下げることができません。襟ぐりの小さい冬物ならそれでも構わないのですが、夏物だと襟ぐりを大きく下げたいのです。そこで今回考案した、トップダウンでセットインスリーブでも後ろ襟ぐりを下げて編む方法、に挑戦してみます。
糸は  ユザワヤワールドフェスタシルキーコットン。綿50アクリル40シルク10%です。5-7号針で21目28段/10cmという標準ゲージです。6号針で編むことにします。編み地は2段鹿の子にします。
寸法は、下図のように決めました。取り敢えずは肩の位置と幅だけ決めれば編み始められます。また増し目のピッチも、後ろ襟ぐりは各段、前襟ぐりは2段毎に、袖ぐりは最初4段毎に、袖は2段毎にと決めておきます。袖ぐりの増し目ピッチは脇の下で希望の胸囲になるよう途中から2段毎、各段と変えて調整します。
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トップダウンでタンクトップ(その2)

脇の下から30cm編んだら、前後身頃に分けて5cm編んで伏せ止めして終了です。胴部を編んでいる最中は時間もかかり飽きてくるので、途中で気休めに端糸の処理をしておきます。そうしておくば編み終わりと同時に出来上がりです。今回は、裾のスリットには減らし目は入れませんでした。

全部で約9玉使いましたので、25×9=225g 、62×9=560m ということになります。

同じようなタンクトップをトップダウンとボトムアップで編みましたので違いを述べます。

トップダウンと言っても後ろ襟ぐりから編む通常のやり方ではなく、肩から編む変則トップダウンなので、上から編むか下から編むかの全く単純な比較になります。 

理屈では、襟ぐりや袖ぐりのかたちを減らし目で作るか増し目で作るかの違いだけなので、大差ないということになりそうですが、それはゲージが正確に分かっている場合の話です。 

トップダウンだと作り目は肩幅なので数センチと短いですが、ボトムアップだと胴周なので80〜90センチと大きくなります。だからボトムアップだと実ゲージが設計ゲージと違っている場合に誤差が大きく出ます。更にボトムアップだと、一番寸法の大きい胴周から編み始めるのでこれをあとで修正することはできません。一方トップダウンであれば、寸法の小さいところから編んでいくので、胴周となる脇の下まで編む間に実際の寸法を測りながらゲージの不正確さを目数の増やし方で調整することができます。 

また、ボトムアップの場合、輪編みだと胴部は筒状で輪針のワイヤーが張っているため、裾から10cmぐらい編まないと正確に胴周が測れません。その時点でゲージが合っていないわかると編み直しのダメージが大きくなってしまいます。一方トップダウンの場合、袖のないタンクトップのようなものだと脇の下までは筒状ではなくパネル状なので身頃の幅が測りやすいです。 

ということで、試し編みしてゲージを測るのが嫌いな無精者にはトップダウンが向いています。

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トップダウンでタンクトップ(その1)

前作と同様のタンクトップを、今度はトップダウンで編んでみます。通常のトップダウンではなく、肩から編む変則トップダウンです。全く同じ形ではつまらないので肩を倍に広くします。また、編み地も2目鹿の子にします。正面の飾り穴もやめます。

毛糸は、ユザワヤのワールドセレクション「ギザガーデン3」です。エジプト綿100%、4〜6号針で標準ゲージは23目30段です。色は黄色。

実際のゲージは気にせずに、前作のボトムアップで編んだものと同じ設計の目数と段数で脇の下近くまで編んで行ってから、ゲージを図り胴周を修正することにします。
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ボトムアップでタンクトップ(その2)

脇の下まで編みました。スリットの部分が終わって輪編みになってから、なぜか編みが緩くなって胴幅が大きくなっていたので、きつめに編むようにしました。写真で見てもやや裾広がりになっています
ここから前後身頃に分けて編みますが、ボトムアップなので割と正確に設計しないといけません。下図のように、区切りとなる段数と目数をはっきりさせておきます。丸の数字は目数です。(12も目数です)袖ぐりの4目、前襟ぐりの4目、後ろ襟ぐりの12目は伏せ目です。
脇の下から26段までは前後身頃の2パネル、56段までは左右前身頃と後ろ身頃の3パネル、66段までは左右前身頃と左右後ろ身頃の4パネル、を1本の針に乗せて編んでいきます。
脇の下から26段編みました。袖ぐりのカーブは終了して、ここからは、前身頃の襟ぐりのカーブを作っていきます。
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考案!変則トップダウンで後ろ襟ぐりを下げる編み方

トップダウンでセットインスリーブを編む時には、後ろ身頃の襟口(後ろ襟ぐり)を作り目にして編み始めます。なのでこの後ろ襟ぐりは直線にしかなりません。少しえぐろうと思ってもできません。これがトップダウン編みの唯一の欠点と私は思っていましたが、先日ふとしたことから、この欠点をなくす編み方を思いつきました。

思いついたのはタンクトップをボトムアップで編んでいる最中でした。

①今ボトムアップでタンクトップを編んでいるが、やはりトップダウンの方が色々な面で編みやすので、次は同じものをトップダウンで編んで違いをはっきりさせよう。
②しかし、通常のトップダウンでは後ろ襟ぐりを下げられないので、今編んでいるボトムアップと全く逆の編み順にして、一番最初に編んだ肩線を最後にはぎ合わせることにしよう。つまり肩線を作り目にしてそこから編み始めればいいわけだ。
それなら、いきなり袖も編み始めればセットインスリーブだって編めるわけだ。つまりセットインスリーブでもトップダウンで後ろ襟ぐりを下げて編めるんだ。
 という順でした。

下の絵の、黒の線は通常のトップダウンでセットインスリーブを編んだ場合で、青の線は今回思いついた変則トップダウン編みです。赤の線は通常の編み方の作り目、黄色の線が今回思いついた変則時の作り目で、これは最後にはぎ合わせます。

変則トップダウンは、下図のように編んでいきます。これとこの対称なものとの2パネルを1本の輪針に編んでいきます。そして後ろ襟ぐりの下げが終わったところで後身頃をつなげます。プルオーバーであれば前身頃も前襟ぐりが中央に来たところでつなぎます。その後、輪で編んでいきます。
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毛糸だま

今日発売の「毛糸だま」夏号に私が載りました。編み物男子のページです。私のブログを見てくれる人が増えたらと思い、勇気を出して取材に応じました。が、隠していた私のプロフィールがオープンになってしまいました。

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ボトムアップでタンクトップ(その1)

綿糸でタンクトップを編んでみます。編みかたはボトムアップにします。袖があるとトップダウンの方が編みやすいのですが、袖がないベストやタンクトップは、襟ぐりと袖ぐりを設計しておけば、ボトムアップでも簡単です。しかも、襟ぐりの後身頃側を下げることができるので、夏用には適しています。最後に肩のはぎがありますが、タンクトップなら短いのでさほど苦になりません。

まず、概略デザインを下図のように決めます。涼しさを演出するために裾周りには切り込みを入れました。

このデザインに従うと、各ゾーンは以下のパネル数となります。もちろん輪針は1本です。そしてパネルの数だけ毛糸玉がぶら下がることになります。
①ゾーン5cm:2パネル
②ゾーン30cm:1パネル(輪)
③ゾーン8cm:2パネル
④ゾーン9cm:3パネル
⑤ゾーン3cm:4パネル
縁をゴム編みにすると冬っぽく(セーターっぽく)なくなるのでせずに、編みっぱなしにします。編み地は、メリヤス編みよりも肌への接触面が減る鹿の子編みにします。この方が縁もまくれません。同じ寸法だと鹿の子編みの方が、糸が多く必要なので重くなりますが、タンクトップなら糸の全体量が少ないのでそんなに重くはなりません。
そして、下図のように、襟ぐりと袖ぐりの減し目を設計しておきます。細かく考えずにエイヤーと決めました。ボトムアップで編むので、増し目ではなく減し目になります。
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春のツインニット(その4)

袖ぐりが20cmに達したら、前後身頃をつなげて輪編みします。輪編みで脇の下から23cm編んだところで、また前後身頃に分けて編みます。この時、端の目の隣で減らし目を、4段毎に入れ7cm編んだら伏せ止めして完成です。そして端糸を処理したところが、下の写真です。メリヤス編みのの編みっぱなしなので、縁がまくれているので、濡らして乾かすことにしました。

乾かす時に、引っ張って幅の寸法を合わせます。また、襟口と袖口のまくれはそのままにしておいて、裾だけ定規で押さえつけて重りを載せてまくれを直しました。写真は、カッターマットに広げ、それをベランダで干しているところです。

出来上がりです。9号バスト83のマネキンに着せたところです。現物は写真以上にいい感じにマネキンにフィットしています。
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春のツインニット(その3)

カーディガン完成

胴体は脇の下から30cm編んで終了。袖は、別糸に休めていた目に胴体の脇の下から8目拾って加え、絞らずにずんどうに30cm編んで、カーディガンの出来上がりです。裾も袖口も6段のガーター編みにしました。縁のガーター編み部がまくれるので、一度洗って乾かしました。
マネキンに着せてみました。
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ブリオストライプのジャンパースカート

春用に、綿糸で2色ブリオッシュ編みの幼児用ジャンパースカートを編みました。寸法は、3歳児ぐらいのつもりです。ブリオッシュ編みなのでリバーシブルです。
編む前に作ったメモで編み方を説明します。赤い枠は後で拡大して説明する部分です。
主色は赤で、綿100%、5-6号針で23-24目/10cm、従色はグレーで、綿100%、4-6号で20目/10cmです。
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春のツインニット(その2)

49段目を編み始める前に、作り目をします。作り目の目数は、計算からではなく実際の目数を数えて決めます。後身頃は、70目ありました。半分で35目です。一方前身頃は23目でした。足りない12目プラス前身頃の半分の2目で、14目作り目します。下の写真は、増し目を終わったところです。
この段を編み終わったら引き続づき、右前身頃にも作り目を入れます。下の写真です。以降端の4目はマーカーを入れておいて、ガーター編みします。
さらに編み進んで、64段目まで行ったら、袖周の寸法を測ります。28cmだったので設計どおりです。そのまま70段まで予定通り、身頃の増し目だけで編み進みます。
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春のツインニット(その1)

春用に、アンサンブル、今の言葉だとツインニット、を編んでみます。

内側はタンクトップ、外側は7分袖のカーディガンで、タンクトップの前面にガーター編みのパネルを入れるだけにして、あとは全てメリヤス編みでシンプルに仕上げたいと思います。縁取りもゴム編みではなくガーター編みにして、春らしさを出す様にします。

本当は、綿糸で編みたいところですが、手許に白い(生成り)ウールが20玉(30g/玉)あるのでこれを使うことにします。
さて今回は、私のメモで編み方を説明したいと思います。

下の様なもので1枚に全てを記載しています。いつもはメモ帳に書きなぐっているメモをきれいに書き直したものです。
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トップダウンとボトムアップ

いつもはトップダウンで編んでいるのですが、ボトムアップでも編んでみて、気がついた違いをまとめると、下図のようになります。
①頭を使うところが最初に来るトップダウンは、編もうという気力が出ますが、頭を使わない胴体と袖を最初に編み上げないといけないボトムアップは、編み続ける気力が減退します。ただし、難しい編地だとボトムアップであれば胴体を編んでいる間に十分に熟達できるメリットがあります。
②ボトムアップは大きな周長になる胴体の寸法で作り目を作るので、ゲージの誤差が大きく出て、編み直しの可能性が高くなります。
③トップダウンでは脇の下の位置を目指して編み進み、そこで袖の周囲を予定に合わせるようにします。一方ボトムアップでは、肩口の位置を目指して編み進み、そこで袖の周囲をゼロに合わせるようにします。どちらもラグラン線を変化させて調節するのですが、それが目立つ肩口よりも目立たない脇の下の方が、やり易い気がします。
④トップダウンでは襟ぐりを広い方から編んでいきますが、ボトムアップでは、狭い方から編んでいきます。これも慣れにもよるでしょうが、私は、肩が先に決まっているトップダウンの方が編み易いです。
独断では、上記のようにトップダウンの方が編み易いということになりますが、これは私が、編みながら寸法を決めているからで、ちゃんと設計してから編み始めるなら違いはないと思います。つまり、編み図なしならトップダウンということになります。
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ボトムアップでプルオーバー(その3)

脇の下から20cmまで編んだところで、目数を数えてみたら、数のようになっていました。ラグラン線の目数は除いています。
あと5cm編み進む予定ですが、胴体部分でゲージを測ると、5cmで14段でした。このまま14段進編むと、前身頃は、首側で-7目、袖側で-2目となり、17-9=8目で4cmとなり、予定通りです。一方袖側は、片側で-7目なので両側で-14目となり、28-14=14目となりゼロになりません。そこでここから袖側の減らし目は各段にして、5cm編んだ時にゼロとなるようにします。つまり袖が終わるようにします。
下の写真は袖が終わったところです。右袖を映しています。定規はメリヤス編みのまくれかえりを押さえるために置いただけです。
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ボトムアップでプルオーバー(その2)

年を越して編んでいるのですが、ちっとも進みません。進まない理由は、先にタートルベストをやったからというのももありますが、ブリオッシュ編みがなかなか進まないこととにもよります。また、ボトムアップだと、気を付けて編む脇の下から首までを編むまでに、まず単調な胴体と袖をほとんど編まないといけないので、この間モチベーションが上がらないということもあります。
このままだと出来上がる頃には春になって季節外れになってしまいそうなので、モコモコしたブリオッシュはやめてメリヤス編みに変えて編みなおしました。さすがに輪編みのメリヤス編みは早くあっという間にほどいた糸のところまで編めました。しかも、メリヤス編みだと同じ糸の長さでブリオッシュ編みの1.5倍は編める感じです。下はほどいたところまで編んだ写真です。
デザインも半袖に変えようと思います。寸法も変えます。作り目はメリヤス編みなので180目にしました。半袖なのであまりゆるくしないほうがいいかと思ったからです。胴部の幅の出来上がりを測ってみると、45cmでした。胸囲90cmということです。細身の男子用ですね。
胴体の高さが、ゴム編み5cm+メリヤス編み38cmになったところで、胴体を編むのを止めて、別の玉の糸で袖を編みます。半袖なので、ゴム編みを3cmだけ編みました。袖は、編んだら別糸で休めておきます。
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タートルネックのベスト(その3)

襟ぐりの増し目

袖ぐりの高さが15cmまで編めました。肩までの輪編みと身頃を分けてからの裏表編みとで、ベージュ色の鎖目の太さが変わるのではないかと心配しましたが、特に気になるほどの違いは出ませんでした。それよりも違いが出るのは、輪編みだとねじれてきますが、裏表編みだとねじれないことです。写真のように、ネック部は線がねじれて斜めになっています。つまり、ブリオッシュを輪編みすると編みグセによってはねじれるが、裏表編みならどんな編みグセがあってもねじれないということなんですね。身頃の幅は40cmでした。
袖ぐりの部分を拡大すると、下図のように縁の目が綺麗に揃っていません。編む時にどう編んでいいかわからずに適当に編んだからです。あとで目を拾って袖の縁を付けるので、まあいいとしました。
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タートルネックのベスト(その2)

肩部

ネック部を、高さ14cm編んだら(半分で折り返すと7cm高さ)、下図のように、肩線部で増し目を入れていきます。

2色ブリオッシュ編みの増し目

2色ブリオッシュ編みでは、主色で編む1段と従色で編む1段の合わせて2段で1段です。なので増し目は、主色で編む段でやります。普通にブリオッシュの目(すべり目とかけ目のペア)を表編みに編む時には、手前から右針を入れて向こう側の糸を引き込んだら、左針のブリオッシュの目を外しますが、増し目をする時は、手前から右針を入れて向こう側の糸を引き込んだら、左針のブリオッシュの目を外さずに、右針にさらにかけ目をし、さらにもう一度手前から右針を入れて向こう側の糸を引き込んでから、左針のブリオッシュの目を外します。1つの目から3つの目が出来ることになります。次の段で、この3つの目は、1つ目をすべり目にし、次にかけ目をし、2つ目と3つ目をいっしょに裏編みします。つまりこの2つ目と3つ目の目をブリオッシュの目とするわけです。
具体的には、まず、ネック部の目の中で、肩の位置にする目を180°離して2つ決めて、下の写真のように、段マーカーでマークします。その目をブリオッシュ表編みで編む時に、上の説明ように増し目をします。その後は、下の図の青の線で示したように、肩のセンター寄りの目で増し目をしていきます。すると、写真のように肩部が出来てきます。
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タートルネックのベスト(その1)

ボトムアップで編んでいる作品が、なかなか佳境に入りません。まずは、胴体と両袖を編まないといけないのですが、ボリュームが多いからです。編みながら次の作品に取り掛かろうと思います。
最近見かけることのある、下の絵のようなタートルネックのベストを編もうと思います。ネック部で裏が見えるので、編み地は2色のブリオッシュ編みにします。トップダウンで編むセットインスリーブにして、袖を編まないようにします。袖口は後で拾って付けるか、何も付けないかは、編みながら決めようと思います。

以前に「ちょっとより道」でBRIOストライプキャップというのを2色ブリオッシュ編みで作りましたが、それと同じ編み方です。

輪で編む2色ブリオッシュ編み(Two-Color Brioche Stitch in the round)の仕方はこのサイトに詳細が載っています。それを以下に意訳します。

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波模様のカーディガン(その3)

胴体を編んで、両袖を編んで、ボタンを付けて出来上がりです。袖は、10周毎に2目減らしました。模様は1組12目なので、減らし目で12目を切った部分は模様は入れないようにしました。脇の下の延長線上で減らし目を入れたので、袖の内側は一部波模様が出ていません。裾まわりと袖口は、首周りと合わせて濃い色出てガーター編みにしました。

9号バスト83のマネキンに着せるとこんなです。大きめに作ったつもりなのに、胴体がキツイ感じです。胴周92cmのつもりだったのですが、出来上がりは84cmぐらいでした。引っ張ればのびます。
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裏で編むプルオーバー(その3)

やっと編み上がりました。裾まわりと袖口は、4号針に変えて、すべり目をしないで編みました。

メリヤス編みの裏目があまり綺麗に編めませんでした。袖口と裾まわりもめくれあがってるし、全体に横方向に縮み勝手なので、一度濡らして形を整えて乾かそうと思います。
普通にセーターを洗う時のようにアクロンで洗って、写真のように干しました。胴体は横に引っ張ってのばし、裾のまくれ上がりを抑えるために洗濯バサミでとめました。

そして出来上がりが下の写真です。縮んでいるのも伸びたし、編み上げた直後よりもゴワゴワ感がなくなって良くなりました。多少編み目も綺麗になっているように思います。

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ボトムアップでプルオーバー(その1)

ボトムアップでは、袖なししか編んだことがないので、一度セーターを編んでみようと思い立ちました。トップダウンと全く反対に、胴体と袖を先に編んでおいて、これらをつなげ減らし目をしながら最後に襟ぐりに達するという順番です。うまくいくかどうかわかりませんが、まずは平凡なVネックのプルオーバーに挑戦したいと思います。メリヤス編みではつまらないので編み地はブリオッシュ編みにします。下の写真は、ブリオッシュ編みの解説サイトに出ている、ベーシックなブリオッシュ編みです。これにします。

編み地

ブリオッシュ編みにはいろいろな種類があります。以前にもブリオッシュ編みはやりましたが、それはブリオッシューメリヤス編みとでもいうようなもので、今回のベーシックーブリオッシュ編みとは違います。今回の編み方は、

1段目:糸を手前に持ってきておいて、最初の目に裏編みするように針を入れてすべり目にし、次にかけ目をします。次の目は表編みします。これの繰り返し。
2段目:糸を手前に持ってきておいて、最初の目に裏編みするように針を入れてすべり目にし、次にかけ目をします。次の2目(前段のすべり目とかけ目)を2目1度で表編みします。
3段目:糸を手前に持ってきておいて、最初の目に裏編みするように針を入れてすべり目にし、次にかけ目をします。次の2目(前段のすべり目とかけ目)を2目1度で表編みします。
以降2段目と3段目を繰り返します。
さて、輪編みする場合には、上記の2段目が裏面の編みにならずに表編みになるので、文中の太字の部分を裏編みに変えます。

寸法

チョット細めの男物で、下図の寸法にします。
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波模様のカーディガン(その2)

68段編んだところで、襟ぐりの縁を先に編みました。襟ぐりが波打っているので寸法が図りにくかったからです。縁は濃い色でガーター編みにしました。

ゴム編みでなくガーター編みなので、横方向へはあまり伸びませんから、縁が立ってしまわないように、適当に2目1度を入れて内側になるほど周の長さを短くしました。下図の青色の位置に2目1度を入れました。特にコーナー部に配置しました。

さらに編み進んで、76段まで編んだところで寸法を測ったら、下の写真のように、肩からの深さが22cm,後身頃の幅が42cm,袖の幅が32cmでした。深さと袖は予定の寸法に達しましたが、身頃の幅が4cm足りません。この分は脇の下で作り目をして足すことにします。片側の脇の下で4cm足すことになるので8目作り目をすることになります。
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波模様のカーディガン(その1)

裏で編むプルオーバーを編んでいる途中で、「スウェーデンから届いたニット2」(アンマリーニルソン)という本を見て、波模様のマフラーを編みました。
下図の12目2段の模様編みをつなげると、不思議なことに、写真のように波を打ったボーダー模様になります。2目1度とかけ目の組み合わせを1段入れるだけでこんなになるんですね。これを基本の編み地としてカーディガンを編んだらどうなるか。挑戦したくなりました。マフラーは、記号のとおり左上2目1度はで編みましたが、針を差し込むときに変に力が入って結構疲れるので、今度は右上2目1度で編みたいと思います。英語では、SSKです。

毛糸

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裏で編むプルオーバー(その2)

32周まで編んだところです。肩からの高さが9cmぐらいまで来ました。
ラグラン線の身頃側の増し目は6段毎でやっていますがあと5cmぐらいはそれで編んでいきます。

50周まで編んだところです。肩からの高さが14cmまで来ました。

ここからラグラン線の身頃側の増し目を入れる頻度を上げていきます。残りの高さは6cmなので、3cmは4段毎、3cmは2段毎にすれば、ラグラン線が襟ぐりから7cmの位置に到達しそうです。6cmというと20周です。一方袖の周長は現時点で20cmあります。ラグラン線の袖側は2段毎に増し目しているので、あと20周編むと片側で10目両側で20目増えますから、袖周長で10cm増えます。目標の30cmにちょうどです。
脇の下のまで編む目処がついたので、首まわりを先に編みました。
襟ぐりから目を拾って、4号針で表2目裏3目のゴム編みを1.5cmぐらい編みました。
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裏で編むプルオーバー(その1)

模様

寒くなると上着やコートを着るので、あまり凝ったりしないシンプルなセーターを編みたいと思っているのですが、さりとてメリヤス編みでは寂しいと、簡単な模様編みを探していたら ウェブ上のデジタルマガジン に下の写真のようなすべり目を使った作品が載っていました。
ベースは裏編みですべり目で筋を入れて前立てはガーター編みというシンプルなものです。裾や袖口は、針を細くしてゴム編みのようです。この模様でボートネックのセーターを編みたいと思います。
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ケーブルカーディガンLOOFAH(その4)

別糸に休めていた袖の目に針を通して糸を抜き、脇の真下から糸をつけて、まず脇の下で8目作り目をした部分の半分から4目(下図の赤)拾って編み始め、最後にまた4目(下図のオレンジ)拾って一周目を終わります。以降、脇の下からの長さが18cmになるまで編みます。私は、袖はいつも輪針でマジックループで編みます。脇の下で28cmだった袖周を袖口では24cmになるよう均等に減らし目周を入れて編みます。減らし目周では脇の下の延長線上付近で2目減らします。私の場合は、11周毎に入れました。反対側の袖も同じように編むために、何周編んだか、どの周で減らし目を入れたかを記録しておきます。18cmになったら伏せ目をして一旦終わりますが、針に残った最後の目は輪針を抜いてかぎ針にしておきます。
次に袖口の縁飾りです。かぎ針で編んでいきます。私は5号を使いました。このかぎ針編み部分の英文パターンを日本語に訳すと次のようになります。
裏面を見て1周をこま編みします。ターンして今度は表面を見て、鎖編みを1目、**2目飛ばした次の目で【(長編みして鎖編み)を3回繰り返して、長編み】、また2目飛ばした次の目でこま編み**。次からも**から**までを繰り返し、1周終わったら最後はこま編みで終了です。
日本式のかぎ針編みの編み図だと次のようになります。かぎ針編みが得意な人は編み図の方がわかりやすいでしょうね。
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ケーブルカーディガンLOOFAH(その3)

やっと胴体を編み終わりました。

脇の下から22cm編んだら、4ヶ所に鹿の子編みを入れます。鹿の子編みのところは、8段おきに両サイドの一番外側で増し目します。鹿の子編みを入れる位置は、前身頃の脇側から1/3ぐらいの所です。後ろ身頃側にも同じ位置に入れます。そして、11cm編んで終了です。最後は緩めに伏せ目をします。

ここまでで10.5玉使いました。315g、690mです。あとは袖を編んで、前たてと袖口の縁飾りです。

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ケーブルカーディガンLOOFAH(その2)

袖ぐりの高さが10cmを通り越して14cmまで編んだところです。後ろ身頃は33cm、袖は19cmで44目でした。
ここで、あと16段5cmを2段毎に増し目を入れて編み進むとどうなるか予想します。まず、後ろ身頃は、片側で8目3.5cm増えると40cmになり、やや足りません。袖周は、16目増えると60目26cmになり、これもやや足りません。そこで作り目を8目(=4×2)3cmを加えると、身頃幅は43cm,袖周は29cmとなり、どちらもほぼねらい通りになります。
脇の下まで編みました。袖の目を休める前です。
ゴム編みなので縮んでいますが、伸ばすと大体予定通りの寸法です。ヘチマ襟もうまくできました。
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ケーブルカーディガンLOOFAH(その1)

この作品、ヘチマ襟の例として見つけたのですが、Ravelry で大人気だってことがわかりました。プロジェクト投稿が381人もいるんです。縄編み模様はもっと単純なものに変えて、トップダウンで編んでみたいと思います。

寸法は下図の通りです。ただし襟の部分は、平面編みの編み図です。この方が襟の寸法が表現しやすいので。数値はセンチです。トップダウンで袖も一緒に編むので肩は短くします。

鹿の子編みは、下図のように、襟と前立て、それと裾広げに入れます。目数を変えずに鹿の子編みの目を減らしていく(鹿の子編みの目を縄編みの目に置き換えていく)と、破線のように幅が縮んで出来上がります。縄編みの方が鹿の子編みより1目が小さいからです。
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レーストップStretchyTank(その2)

胸の合わせ目から胴体を、模様編み3セット、2目ゴム編み9cm、模様編み1.5セット、編んで終わりです。左右の前立ての先端を剥ぎ合わせ、ボタンを付け、端糸の始末をして完成です。下は、9号バスト83のマネキンに着せた写真です。かなり小さめに作っても、ものすごくストレッチーなのでで、締め付け感がありません。

この作品、普通はボトムアップで編むんでしょうが、トップダウンで編むと、襟、肩、胸廻りが先に出来上がって、作品のイメージがはっきりし、楽しいです。これもトップダウンの魅力の一つです。

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トップダウン 二つの方法

世界中の編み物雑誌を飾る作品は、メーカーが研究を積み重ねた毛糸を使って、選りすぐりのデザイナーが生み出した、現代を代表する素晴らしい編み物です。例えば、下の写真は、BrooklynTweedのデジタル雑誌の表紙です。何気ないプルオーバー。しかしなぜか今風ですよね。自然っぽい色? 柔らかな編み地? 程よいルーズ感? 絞りの少ない袖? 大きな襟? モデルのメイクや着こなし?
で、これをトップダウンで編むとして方法が2つあります。写真から読み取るか、編み図やパターンを買うかです。
上の写真の例で言うと、編み図やパターンを買わずに得ることのできる情報は、下のもう一枚の写真と説明文です。
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トップダウンでヘチマ襟(shawl collar)

通常、へちま襟をトップダウンで編む時は、本体を編んだあとから襟ぐりの目を拾って、前立てと一緒に引き返し編みで形を作りながら編みます。下の写真のように。
でも、この雑誌の表紙のようなヘチマ襟をトップダウンで編むにはどうすればいいのでしょう。サラッと本体の生地が裏返っているような襟です。

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レーストップStretchyTank(その1)

トップダウンでは、横縞系の模様編みは入れやすいのですが、編みながら幅を増やして行くので、縦縞系では模様の配置が難しい感じがします。ちゃんと試し編みして、ゲージを測って、目数を決めて、模様の配置を設計して、から編み始めれば問題ないのでしょうが、それでは編み図無しとは言えませんし、トップダウンの醍醐味が半減してしまいます。今回は、その辺を意識して縦縞系の模様編みを選びました。
ネットで見つけた下の写真、模様編みが特徴で、ドロップステッチと書いてありました。横方向でなく縦方向に穴を開けるのもドロップステッチと言うのですね。この模様、基本はゴム編みなので、よく伸びます。その特徴を活かして、小さめに作りピタッとフィットさせて模様を目立たせて着る、と言うコンセプトのようです。このような袖なしの場合、ボトムアップ編むのが普通でしょうが、縦方向模様の例題として、あえてトップダウンで編んでみます。

模様編み

このドロップステッチの模様編みは、8目12段で1組です。英文パターンだとややこしそうなのですが、日本式の編み図で表すと下図のように、基本はゴム編みだとわかり、簡単です。図中の丸印はかけ目です。バツ印はその目を左針から落とす、文字通りドロップします。するとそれまでに編んだ青印の6目が全て解けてなくなり隙間が空きます。
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スパイラルプルオーバーNEJINEJI(その2)

しっかり設計してあるので、その通りになんの悩みもなく編めました。下の写真は、丸ヨークが終わり、袖を別糸に休めて、胴体部をずん胴に編んでいるところです。写真では、スパイラル模様がわかりにくいですが、実際にはクッキリ見えます。アからオまでの各ゾーンの高さは、3.5cmで、増し目周と増し目周の間を10周としました。3.5×4でヨークの高さが14cmとなり、これで首から脇の下までが12cmになります。
脇の下から胴体を20cm編んでから袖を編んで完成です。前も後ろも、裏も表も一緒なので、子供用としては実用的と思います。今回は細めの糸で編みましたが、雑誌の表紙のように、太めの糸で編んだほうが、ざっくりしてこの模様の特徴が出るのかもしれません。またこの大人用では、丈けを長めにし、ウェスト部に反対向きのスパイラル模様を1ゾーン追加して、そのゾーンが始まる周で減らし目を、終わる周で増し目をして、ウェストを絞っています。
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スパイラルプルオーバーNEJINEJI(その1)

ISSUUで見つけたデジタルマガジン「KNIT PURL」。この表紙を飾るスパイラルプルオーバーに挑戦します。雑誌の中にパターンが載っています。トップダウンで編む丸ヨークなので、英文パターンが読めれば、編むのはとても簡単です。しかし丸ヨークは、ゲージが似ていないとパターンは全く役に立ちません。しっかりと設計してあるため、サイズ合わせのためのパターン変更が難しいからです。特にこの場合、10目/10cmという太い毛糸で編んでいるので、そういう毛糸を探してこない限り、パターンは使えません。そこで今回も、パターンレスで自分のゲージで好きな寸法に編む方法を提案します。

スパイラル模様の編み方

まずは、スパイラル模様の編み方です。基本は3+3の6目ゴム編みです。下図のAのように、1周の目数を6の倍数にしておけば普通のゴム編みになります。ところが、1周の目数を6の倍数から1目増やしたり減らしたりしておいて、それを気にせずに輪編でゴム編み模様(3+3)を続けると、図BやCのように模様がずれて行って斜めのゴム編み模様になります。今回のスパイラル模様は、このBとCを繰り返したものです。特に丸ヨークの部分では、このBとCの境目で増し目します。その時に、目数を6の倍数+1目または-1目、になるようにするのです。
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幼児ジャンパースカートMiniRuby

ブログも2年目に入ったので、編み方のわかり易い表現を目指してみます。

概要

幼児用サイズ90のジャンパースカートです。裁縫用の型紙から寸法を採りました。エンジ色っぽい赤の綿糸で編みます。5号針で、23目30段/10cm、やや細めの糸です。上部は袖なしでガーター編み、スカート部はメリヤス編みにします。衿ぐりや袖ぐりのカーブを作る増し目はお好きな編み方でどうぞ。私は簡単なKfbやPfbにしました。(この場合、親目の左側に子目ができるので、マーカーがずれるケースもあります。その場合は増し目をした後で、マーカーを親目と子目の間に移すようにしてください。)なお、増し目は端の目の内側に入れます。スカート部の増し目は、かけ目でやります。それを2段でやってしまいます。かけ目の穴が模様になります。縁は、最後に目を拾ってかぎ針でpicotを編み付けます。

外形

洋裁雑誌の型紙からおおよその寸法を採りました。トップダウン編みでは、後身頃の衿ぐりを下げることができないので、前身頃の衿ぐりを型紙寸法より1cmほど深くしました。
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ニットティーDropDrop(その2)


袖部の編み方

脇の下まで編み進んだら、輪針はそのままに、前身頃と後身頃とを分けて、表裏編みをします。具体的には、脇の下の高さまで編んだら(今回は35cm)、半周編んだところ(=前身頃を編んだところ)で別の毛糸玉から糸を付けて編み始めます。それを最後まで編んだら(=後身頃を編んだら)裏編みで後身頃を編み戻ります。後身頃の端まできたら、今度は元の玉の糸で前身頃を端まで裏編みします。これの繰り返しです。下図の緑が最初からの糸でオレンジ色が後から付けた糸です。もちろん毛糸の玉違いという意味で、色を変えるわけではありません。
実際の写真だとこうなります。
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ニットティーDropDrop(その1)

「トップダウンで編み図なし」を広めようとブログを始めてからちょうど一年たちました。ブログを覗いてくれた皆さん、ありがとうございました。 トップダウンで、たいていのセーターは編めるんだということを、わかっていただけたでしょうか? ブログはまだまだ続けます。皆さんもぜひ、「編み図なしで編む手編み」に挑戦してみて下さい。


デザイン

ちょうど今が一番暑い時期で、編み物などやってる場合じゃないのですが、簡単に編めるニットティーに挑戦してみます。夏のニットというとどうしても、編み物雑誌に載っているカギ針で編むレースのベストやカーディガンを思い浮かべてやる気がなくなってしまいます。そこでお薦めなのがニットのティーシャツです。全く編み図無しで編めるし、実用的だし、第一どこにも売っていません。

まずは構造ですが、夏なのできつくならないよう幅は緩め、丈は短めで、四角く作ってドロップショルダーにします。これだとトップダウンではなく、ボトムアップで編んで肩を剥ぐやり方が簡単です。縁も編みっ放しにしましょう。クルッとまくれますがそのままで。模様も簡単に、裏編みで横縞をつけ、所々の段にドロップステッチを入れて、涼しさを演出することにします。ドロップショルダーにドロップステッチなので、名前はDropDrop。寸法は、下図のようにしました。

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丸ヨークLaceYokeTop(その3)


出来上がり

脇の下から好きな長さまで編んで、ガーター編みを6周して、伏せ目で胴体は終了しました。袖は、別糸に休めていた目に輪針を通して、いきなりガーター編み6周して、伏せ目で終了です。最後に脇の下の穴を始末して完成しました。
トップダウンで編み図無し、でも丸ヨークが編めることがわかりました。編み図無しで編めるように、ヨークに入れる模様を綿密に設計しないでもいいようにすると、この程度になってしまいました。これについてはもっと研究が要りますね。模様をレースではなく色で入れる方が簡単かもしれません。冬になったらやってみたいと思います。
マネキンに着せるとこんな感じです。
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メンズFishingVest(その4)


内側ポケット

さてポケットです。まずは、内側に入るポケットを編みましょう。すでに、別糸でマークしているところから編んでいきます。ネットに綺麗な写真付きで説明がありますが、英語だし動画でもないので、このブログでやや丁寧に説明します。

まず、写真①のように、別糸で編みこんだ目の下側の目のV字の右側の糸を拾って右針で通します。なお写真は全てトップダウンで編んだ方向から見たものです。つまり、画像の上が裾側で、下が首側です。
次に、写真②のように、別糸の上の目も同様にV字の右の糸を拾います。写真でわかるように、ポケットは、マジックループで編んでいきます。
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丸ヨークLaceYokeTop(その2)


編み手順 つづき

手順10. まで編んで、増し目は終わりました。ここからは単純にメリヤス編みにしようと思っていましたが、もうちょっと模様編みを続けることにしました。模様は下図のように単純にしました。

手順のつづきは、

11. 模様編み16周
12. 引き返し編み7段
13. メリヤス編み6周(ここまでで通算70周=ヨーク高さ21cm)
14. 袖を別糸に休める
15. 〜 胴体のメリヤス編み (好きな寸法まで)
です。ここまで編んだところが、下の写真です。
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メンズFishingVest(その3)

ポケット以外は編み上がりました。左右前立ては中央部で縫い合わせました。前身頃の裾の丸みは、写真中に記載したような減らし目で作りました。あまりいいカーブではなかったです。全体的には写真はパッとしませんが、実際に来てみるとうまくフィットしていい形です。
裾まわりの縁は前立てをそのまま続けて、ガーター編みにします。その編み方は、左針の最初の6目のガーター編み部分(写真1)を輪から外した針で編みます。最初の1目はswyf、2,3,4,5目は表編みします(写真2)。6目目は(写真3)のように2目1度を後ろから編みます。そしたらひっくり返して(写真4)、表編みを6目します(写真5)。またひっくり返して写真1から繰り返しです。
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丸ヨークLaceYokeTop(その1)


丸ヨークの問題点

「トップダウンで編み図なし」をモットーにし出してから、丸ヨークには挑んでいませんでした。どうしても、事前に増し目の入れ方を詳しく設計しないと編めないという認識だったからです。 それでは、「編み図なし」とは言えませんからね。
丸ヨークでは、増し目は、円周方向にはなるべく均等に、かつ編み進み方向(縦方向)にはある段ごとにうまく、入れないといけないので、この増し目の配置と模様編みのパターンをうまくマッチさせるには、完全に近い編み図を描くか、全段を正確な文章で表現しないといけないことになる、と思っていたのです。それともう一つ、丸ヨークでは、首の穴(襟ぐり)は円で編むしかないので、襟ぐりの前側を大きくすることができず、首がきつくなってしまうことが欠点だと思っていました。
ところが、海外のサイトをいろいろ探して、この2つの問題が解決できるとわかってきたので、いよいよ丸ヨークに挑戦してみます。
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メンズFishingVest(その2)


身頃の編み進み

前後身頃がやや編み進めたら、袖の縁を肩のところで縫い合わせてしまいます。左右前身頃と後身頃を分けた時につけた新しい毛糸の端を使って適当に縫い合わせます。ただでさえ糸を3玉使っていて絡みやすいので、これで端糸が無くなるとスッキリとして編みやすくなります。

ここで、気が変わって脇ぐりのデザインを変えることにしました。下図の赤線のように、67段目から2段に1目の増し目を入れて脇ぐりをなめらかにすることにします。位置は、左右前身頃と後見頃の、袖の縁の隣の1目の隣に、増し目を入れます。

さらに、20cm70段目で、胸ポケットの上端の位置として、別糸を編み込んでマークします。ポケットは前立て側から前立てを除いて11目目から29目目まで、8cmぐらいとします。右左前身頃で対象になるように入れます。
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メンズFishingVest(その1)

自分用に、夏のフィッシングベストを作ってみたいと思います。釣り用というわけではなく、ポケットの多いベストが欲しいからです。ポケットも含めてなるべく簡単な編み方にします。

デザイン

イメージとしては、下図のような外観です。デザインは前開きでも、ボタン穴が面倒なので、最後に前立てを重ねてボタンで止めてしまい、プルオーバーにしてしまおうと思います。模様編みは後身頃の中央部をガーター編みにして、フィッシングベストらしさを出してみます。


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簡単ニット夏のRen(その2)


寸法チェック

33周まで編んだところで寸法を測ると、下図のようでした。
ここらで作りたい寸法を決めないといけません。バスト80として前身頃の幅は40cm、肩から脇の下までは20cmとします。となると、前身頃はあと4cm、片側では2cmなので4目増す必要があります。現在の延長でいくと、2周ごとに増し目を入れているので、あと8周必要。一方、脇の下まではあと6cmなので16周必要。ということはここからは、2周ごとじゃなくて、4周ごとに増し目を入れてあと16周編めば良いということになります。この時に袖周がどうなるかというと、袖はいつでも2周ごとの増し目なので16周編むと、片側で8目、両側で16目、つまり8cm増えるので、現在の12×2=24cmが32cmになるということです。ちょうど良いぐらいです。

袖口のデザイン

と編み進めようと思っていたのですが、ちょうど街かどで見つけた夏のブラウスのcap sleeveの袖口の下が、えぐれているのを見つけて、このデザインをいただくことにしました。今回の作品、コットン糸ではありますが、糸が太くてやや暑くるしいので、せめて袖口というか脇の下の風通しが良くなるようにと思ったからです。
でデザインを下図の赤線のように変更しました。脇の下の水平部は片側で4目です。
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