寸法チェック
33周まで編んだところで寸法を測ると、下図のようでした。
ここらで作りたい寸法を決めないといけません。バスト80として前身頃の幅は40cm、肩から脇の下までは20cmとします。となると、前身頃はあと4cm、片側では2cmなので4目増す必要があります。現在の延長でいくと、2周ごとに増し目を入れているので、あと8周必要。一方、脇の下まではあと6cmなので16周必要。ということはここからは、2周ごとじゃなくて、4周ごとに増し目を入れてあと16周編めば良いということになります。この時に袖周がどうなるかというと、袖はいつでも2周ごとの増し目なので16周編むと、片側で8目、両側で16目、つまり8cm増えるので、現在の12×2=24cmが32cmになるということです。ちょうど良いぐらいです。
袖口のデザイン
と編み進めようと思っていたのですが、ちょうど街かどで見つけた夏のブラウスのcap sleeveの袖口の下が、えぐれているのを見つけて、このデザインをいただくことにしました。今回の作品、コットン糸ではありますが、糸が太くてやや暑くるしいので、せめて袖口というか脇の下の風通しが良くなるようにと思ったからです。
でデザインを下図の赤線のように変更しました。脇の下の水平部は片側で4目です。
脇の下
8周編んだら、袖を別糸に休めますが、脇の下に達する前なので、前身頃と後身頃がはなれて別々になってしまいます。そこで、この段階でもう一つ毛糸玉をつけて、前身頃は前身頃用の糸で、後身頃は後身頃用の糸で、輪ではなく裏表繰り返しで編んでいきます。前身頃も後身頃も同じ1本の輪針に載せて編んでいきます。これで8周編んで脇の下に達したところが下の写真です。
次からは、毛糸玉を1つに戻して、前後の身頃をつなげて輪に編みますが、脇の下でつなぐ時に8目(=4目×2)の作り目をしてからつなぎます。下図のようになります。この作り目はknitting on といういちばん簡単なやり方でやりました。
胴体
あとは、このままウェストシェイプもせずに自分の好きな長さになるまで、胴体を編んでいきます。胴体を編み終わるまで編んでもいいのですが、もう目処が付いてるので、10周ぐらい編んで脇の下の形がはっきりしてきたら、胴体を編むのを一時やめて、袖の縁を先に編むことにしました。。
袖の縁
袖の縁は、アイコードバインドオフ(i-cord bind off)にします。コードはひも、バインドオフは伏せ目です。やり方はリンクの動画を見てください。最初に3目作り目をしてから始めていますね。これを4目にすればひもが太くなりますが、今回は動画と同じように3目でやります。
まず、別糸に休めていた袖の目に輪針を通します。見た感じのバランス上、アイコードをやや低い位置から始めた方が良さそうなので、両サイド3目づつ拾い目して増やします。糸のつけ方は図の赤線のようにします。こうしておいてアイコードバインドオフで編んでいきます。下の写真のように出来上がりました。
編み上がり
あとは、胴体を脇の下から32cm(90周)編んで、3目のi-cord bind off して完成です。
出来上がりの胴周は、41cmでした。バスト83のマネキンに着せるとこうなります。
バスト86のマネキンだとこんな感じです。たった+3cmですがやや鳩胸なので83cmとの差が大きく見えます。
上の写真で見ても、この模様編みは広がったほうがきれいに見えるので、全体を小さめに作って、体にフィットさせた方が良さそうです。英語で言うところの、negative ease
(ネガティブイーズ=マイナス余裕)で作る、っていうことですね。そうだとすると、さらに丈をもっと短くした方が夏物っぽくなっていいかもしれません。今回の脇の下から32cmとは、セーターの丈としてはそんなに長い寸法ではないのですが、なぜか見た目が長くなりました。自分のものを編むのであれば、編みながら着てみて、好きなところまで編むようにしてください。トップダウンだからできる技です。
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