波模様のカーディガン(その1)

裏で編むプルオーバーを編んでいる途中で、「スウェーデンから届いたニット2」(アンマリーニルソン)という本を見て、波模様のマフラーを編みました。
下図の12目2段の模様編みをつなげると、不思議なことに、写真のように波を打ったボーダー模様になります。2目1度とかけ目の組み合わせを1段入れるだけでこんなになるんですね。これを基本の編み地としてカーディガンを編んだらどうなるか。挑戦したくなりました。マフラーは、記号のとおり左上2目1度はで編みましたが、針を差し込むときに変に力が入って結構疲れるので、今度は右上2目1度で編みたいと思います。英語では、SSKです。

毛糸

毛糸はマンセルメリノレインボーの並太。ウール100%、30g66m、6-7号針で21-23目29-30段/10cm。色は149番(濃いめのグレー)と139番(薄めのベージュ)です。
マフラーも同じ種類の毛糸で編んだんですが、6号針で編んだ時の私のゲージは、26目38段/10cmでした。単調なマフラーと複雑なカーディガンでは違うので、ゲージはあまり参考にはならないかもしれません。今回は7号針で編みたいと思います。

デザイン

きっちり着るカーディガンではなく、引っ掛ける感じのものにしたいので、襟ぐりを大きくし、胴周も大きくしました。襟ぐりは 前身頃側を大きくえぐって作り、後で目を拾ってガーター編みの縁を付けます。袖はラグランにしますが、襟ぐり幅を大きくとったので、2目から始めてラグラン線を立ち気味にしたいと思います。前立ては3cm幅ぐらいとし、2色でガーター編みに、袖口、裾まわりは濃い色でガーター編みにしたいと思います。

作り目

後ろ襟ぐりの26cmは、標準のゲージから54目になるので、下図のように作り目します。薄い色の糸を使います。全部で62目になります。マーカーは、次の段から、ラグラン線の両サイドと、後身頃を12目づつに分けるように入れます。これは模様の1組をハッキリさせるためです。

増し目の入れ方

増し目は一番簡単なかけ目にします。
増し目の入れ方は、
ラグラン線の身頃側は、最初は6段毎であとから4段毎、2段毎と変化させます。
ラグラン線の袖側は、最初から最後まで2段毎です。
前身頃の襟ぐり側は、増し目なし12段、2段毎12段、各段10段と変化させます。合計34段で9cm(襟ぐり深さ)に達するとみて決めました。

模様編み

増し目部の模様編みは、12目揃うまでは濃い色をガーター編みにしておきます。つまり、2目1度やかけ目の段は、代わりに表編みするということです。例えば、袖の部分は下図のように編んで行きます。13段目で赤線の位置にマーカーを入れますます。

編み始め

作り目を0段として、 最初の2段は薄い色でメリヤス編みします。 3段目(濃い色)から模様編みに入ります。

編み始める前に、私はいつもある程度の段数まで下の写真のようなメモを作ります。
増し目を入れる段には○や△や・のマークを入れておきます。例えば○は袖の増し目段△は身頃の増し目段・は襟ぐりの増し目段と決めておきます。
これを見ながら編んで行って、編み終わった段は数字上に斜線を入れて消していきます。
下の例では、16段目まで編んだということです。
16段目まで編んだ現物の写真です。

下の写真は、34段まで編んだところです。襟ぐりの深さが9cmと予想していましたが10cmに達していたので、ここで水平に伸ばすため、次の段では、まず作り目で目を伸ばします。目数を数えると、後身頃が58目、前身頃が片側で22目でした。前身頃が片側で58/2-22=7目不足です。さらに前立ての重なりを+3目して、10目作り目をします。

下の写真は10目作り目をしたところです。
この後、下図のようにターンして、35段目を編んで行きます。前立てに7目とってマーカーを入れガーター編みにします。さらに前身頃の目が増えたので12目毎にマーカーを入れるのも忘れずに。
さらに3段編んで38段目を終わったところです。薄い色の糸の編み始めの位置がずれますが、切らずにつなげたまま編みました。写真の矢印部にその部分が見えています

ラグラン線のコントロール

ここで、後身頃の増えた目数を数えてみると、片側で6目でした。つまり11cm下がって3cm増えたことになります。このままでは脇の下まであと11cm下がっても3cmしか増えず、合計で6cmにしかなりません。目標は10cmです。なので身頃の増し目の頻度をここから4cmは4段毎、そのあと7cmは2段毎にすることにします。こうすれば、あと11cm編んだ時に身頃の幅は7cm増えて10cmぐらいになるはずです。とりあえずこれで編み進めて、脇の下に近づいたら微調整することにします。

54段、肩からの高さ15cmまで編んだところです。ここから、身頃側の増し目を2段毎に入れていきます。前立て部に適当なピッチでボタンホールを入れるのを忘れずに。

コメント: 2
  • #2

    篠原 (水曜日, 16 12月 2015 13:35)

    すどうさん
    コメントありがとうございます
    これからも色々なことに挑戦していきます
    ブログ覗いて下さい

  • #1

    すどう (火曜日, 15 12月 2015 17:22)

    こんにちは。いつも興味深い記事をありがとうございます。
    ちょうど、よく似た模様編みでサマーセーターをトップダウン編みしたばかりなので、
    興味津々です。
    夏糸のせいか技量のせいか、こちらのブログの写真みたいなきれいな波が出ず、
    ちょっと残念な仕上がりだったので、
    サイズ調整のテクニックと併せてぜひ参考にさせていただきます。